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在庫管理を楽にしたい!在庫管理で起こる問題の原因と対策

目次
●発注数と実在庫数が異なる原因
1.欠品
2.不具合品
●発注数と実在庫数を把握しなければいけない理由
1. 資産を無駄にしているため
2. 税務署に正確な報告をしなければいけないため
●理論在庫数と実在庫数を正確に把握するためには
1. バーコード/QRコードで在庫を一元管理する
2. 電子タグで一括管理する
3. 日次棚卸をする
4. 差異を生じさせないためのマニュアルを用意する
●まとめ

店舗経営をする上で欠かせない業務のひとつである在庫管理。
ただ商品の点数を数えるだけはないかと考えられがちですが、実際はそうではありません。様々な問題が起こります。

商品点数が多いと棚卸しを行うだけで膨大な時間を要することもある(または営業時間外に棚卸を行いたい)ので、スーパーなどの大型店舗は棚卸業務請負会社に依頼することもあります。

商品の数を数えることは人間である以上見間違い・数え間違いでミスが起こりやすく、常に正確とは言えないのが事実です。正確な数を把握できていないと現場で混乱が生じ、業務に支障を来すことになります。

今回は在庫管理における様々な問題とその対策についてご紹介したいと思います。

発注数と実在庫数が異なる原因

1. 欠品

発注をかけたのに届いた商品が足りないということはよく起こります。

工場のラインで使う部品などを大量に商品を仕入れる場合、SNP単位で発注をかけますが、実際に使用する段階になって箱を開けると商品が足りずに肝を冷やすということがあります。

SNP単位とは生産荷姿単位(Standard Number of Package)の意味で、1つのカートンボックスのなかに商品がいくつ入っているかを表します。

例えば、商品製造元と1SNP=24個という取り決めをしているのであれば理論在庫は24個ですが、実際に箱を開けて数えてみると商品が23個しか入っていないということがよくあります。

商品入荷時に実在庫を毎回全て確認できれば問題ないのですが、大量にあるカートンボックスを一つずつ開けて数えるわけにもいかないので、入荷時点では箱数で数え、SNP数x箱数で在庫管理を行っています。

実在庫数の確認は月毎や半期に一度など、ある程度区切りが良いところで行っているところがほとんどです。

2. 不具合品

発注を行い無事に商品が入荷したはいいものの、商品として使い物にならなければ意味がありません。不具合品もよく商品のなかに紛れ込んでいることがあります。

不具合品は大量にある商品のうちの1つか2つ程度の少量であればさほど問題ないのですが、入荷した商品全部もしくはほとんどが使い物にならないという場合も起こります。こうなると、納期が設定されている場合どうにもならないという状況に陥ってしまいます。

不具合が起こる原因は製造過程で何か問題があるか、輸送途中で問題があるかのどちらかで、原因究明を行い再発防止について考える必要があります。

製造過程で不具合がある場合、一つのロットで不具合が連続して発見される可能性があるため、不具合が発見された場合同じロットの商品も調べる必要もあります。
ロットとは同じ製造条件のもとで一回に製造される商品の総量を指します。

輸送途中でのダメージを受けた場合は、輸送会社に取り扱いの改善を要求します。

発注数と実在庫数を把握しなければいけない理由

1. 資金を無駄にしているため

発注数と実在庫数を正確に把握しなければいけない理由は、発注元と発注先で金銭のやりとりがあるためです。

通常、企業間の取引では事前に契約書を交わして取引を行っています。

製造元は発注元の発注を元に商品の製造を行いますが、商品に欠品や不具合が出た場合は製造元が商品に対しての責任を負うという取り決めがされていることがほとんどだと思います。

発注元は商品を発注して製造元に発注数量に応じた金額を支払っているので、あるべき数量がない場合は代替品を要求する権利があります。放置していると発注元が損をするだけです。

発注元が在庫の状態を把握せず、欠品や不具合を放置していることは金銭の流れを無視していることと同義です。

2. 税務署に対して正確な報告をしなければいけないため

仕入れた商品は計上することで会社のお金の流れを表します。また決算の際に計上した数字に対して税務署が税額を計算するため、誤りがあってはいけないのです。

参考:TabisLand「在庫には税金がかかるの?」https://www.tabisland.ne.jp/column/2017/0301_3.html

面倒だからと言って在庫管理を怠っていると、後になって税務署から質問された際に商品の状態がどうなっているかわからない、覚えていないので関連書類等を引っ張り出さなければならないというようにさらにややこしい事態に陥るため、これを避けるためにもこまめな在庫管理の確認が必要です。

例えば、発注したより多く在庫が入荷しており実在庫と計上した金額に差異がある場合や、期ずれによって今年度計上すべき在庫が本当は前年度計上するべきものであった場合は、計上漏れになります。計上漏れがあると実際に計上した金額が少ないので、追徴課税が行われる場合があります。

ずさんな管理をしている会社に対しては税務署から要注意企業というレッテルを貼られることにもなります。

理論在庫数と実在庫数を正確に把握するためには?

在庫管理を行う場合、在庫は「理論在庫」と「実在庫」の2種類に分けられます。

理論在庫は、理論上あるべき在庫数のことを指します。
実在庫は、倉庫等に保管されている実際の在庫数のことです。

理論在庫と実在庫は様々な理由で差異が生じます。

上記に挙げた不具合品や欠品は差異が生じる主な理由です。返品や交換などで商品の出入りが激しいと、原因追求や把握が難しくなります。

逆に商品が製造・出荷元の手違いで多く入荷することもあります。

そのほかにも未着在庫(海外から船を使った配送の場合、日数を要するため洋上在庫と呼ばれたりもします)が理論在庫と実在庫の差異の原因であったりもします。

理論在庫と実在庫数を正確に把握するためには、いくつかの対策があります。

1. バーコード/QRコードで在庫を一元管理する

製造元から出荷時に外箱にバーコードやQRコードを貼ってもらうことで商品の在庫管理が楽になります。

導入する際は最初に設備投資が必要になりますが、一旦導入すると在庫を確認するための時間を大幅に短縮することができます。

製造元からの商品出荷の際にも用いることができます。通常、出荷時はピッキングリストという紙を出力しこれを見ながら出荷準備を行いますが、バーコード/QRコードなどで管理することによりタブレット端末でピッキングの確認を行うことができるため、紙をいちいち出力しなくても済むというメリットがあります。

バーコード/QRコードに商品情報(製造日・製造ロット・数量等)を盛り込むように設定すれば、一度読み取るだけで商品についての情報がすべて確認できるようになります。商品が食品や薬品など消費期限が設定されているものであれば、これを確認できることにより衛生・品質管理にもつながります。

また、タブレット端末さえ持っていれば情報をシェアできるようになるため、商品の実在庫を調べたい時にわざわざ倉庫まで行って誰かに確認してもらうという手間を減らすことができます。理論在庫を端末で確認しながら棚卸をすることも可能です。

2. 電子タグで一括管理する

上記のようなシステムを一歩進めたのがRFIDなどの電子タグを使った一括管理です。

システムの開発や運用には投資が必要になりますが、仕入れから販売まで一つのIDで管理を行うため、これまでより管理がしやすく、ミスも少なくなり、効率化が図れます。

人手不足はどこの業界でも問題ですので、作業の効率化は企業が取り組むべき課題なのです。

ユニクロやビームスなどが既に導入を行い、ビームスでは作業負担が従来の半分になったとの記事もあります。

参考:http://www.weekly-net.co.jp/shipper/post-12150.php

3. 日次棚卸をする

商品点数が少ないのであれば日々の在庫確認を行うことで理論在庫と実在庫の差異を把握することができます。

毎日行っていることであれば何かおかしいことがあればすぐに気づくはずですし、差異があった場合何が原因で差異が生じているのかを思い出すのはそう難しくないはずです。

4. 差異を生じさせないためのマニュアルを用意する

差異が起こる原因の一つに、対応の仕方がわからないという問題もあります。作業員が不慣れでない場合や、慣れた人であってもケアレスミスという場合があるので、いつ何が起こるかわかりません。

そのためにも在庫管理を行う全員が以下の項目について知っておくことが大切です。

  • 在庫管理の重要性
  • 差異を未然に防ぐ方法
  • 差異があった時の原因やその対策

不具合や欠品があった際は原因・対策・返送・交換対応などの項目をリストにし、共有ファイルで誰もが確認することができるという風にしてもよいでしょう。このようなリストが残ることで、次に同様の問題が起こった時の対策としても活用できます。

まとめ

在庫管理は一見軽視されがちですが、非常に大切な業務のひとつです。管理のしやすさは時間の短縮にもつながるため、人件費も減らすことになるかもしれません。

単純に見えて複雑な業務であるからこそ、従来の在庫管理の非効率さを解消することも業務改善の一環と言えます。

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