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移動販売はどのようなニーズに応えることができるのか

店舗を構えず、車で移動しながら商品を提供する移動販売は、日本でも前々から存在した形態の販売方法でしたが、最近になって再び注目を集めつつあります。

注目の集まるビジネスであっても、利用してくださるお客様あっての話ですが、今移動販売がターゲットとしているお客様はどういった層なのか、そしてこれからもその人気は加熱していくのでしょうか。

今回はそんな移動販売についての現状と、主に飲食の移動販売の今後についてまとめていきたいと思います。

・誰でも始められ、身近な移動販売
・移動販売の流行には中食ブームの影響も
・移動販売に参入しやすいタイミングは今

移動販売はどのような商売なのか

移動販売は、主にワゴン車やトラックなどを用いて行う、読んで字のごとく固定店舗を持たずに車で移動しながら商売を行う形態です。
基本的には店舗経営と開業の手続きは変わりませんし、飲食業をやる場合でも出店する地域の保健所で営業許可をもらい、食品衛生責任者の資格を取れば誰でも出店することが可能です。
ちなみにこの資格は調理師や衛生士の資格を持っていなくても、1日講習を受けるだけで取得することができます。

参考:食品衛生責任者 – 東京都食品衛生協会
http://www.toshoku.or.jp/shikaku/index.html

昔からあった移動販売

移動販売にも様々な業態があり、日本で昔から存在していたのは焼き芋屋台やラーメン屋台、そしてタンクローリーで住宅街を回る灯油販売や、さおだけ屋も移動販売に当たります。移動販売は確かに今注目されている商売ですが、決して最近になって始まったスタイルではなく、むしろ時代が移動販売を求めるライフスタイルに変わったというべきでしょう。

人気の移動販売の分野

そして今最も人気のある移動販売業が、飲食分野です。メロンパンやクレープ、たい焼きにたこ焼き、サンドイッチなど、手軽に食べられるものを取り扱いつつ各地を転々とし、話題になればわざわざ車を追いかけてまで購入しにくるリピーターを獲得してしまうなど、一度ブームになれば各地からお客さんもやってきますし、こちらからもニーズに応えて移動することができるのは移動販売ならではの醍醐味です。

移動販売のメリット

では、移動販売のメリットはどんな点にあるのか、見ていきましょう。

開店資金のコストが安く抑えられる

移動販売のメリットとしてまず挙げられるのが、開業資金が店舗に比べて安く抑えることができる点です。
実店舗を構えようとすると、人の集まる土地や物件では家賃が高く、なかなか気軽に始められるものではありません。しかし、移動販売の場合はキッチンカーなどの販売用の車を用意、改装するだけで店舗の土台を作ることができるため、店舗開業のおよそ半分程度の資金で開業できることも珍しくはありません(※)。

※業態によって店舗設備などに違いがあります。飲食業の場合は、移動販売車とは別に「仕込み場所」が必要となる場合が多いので注意しましょう。

販売する場所を自由に変えられる

販売する場所を自由に選ぶことができるのは移動販売の大きなメリットです。人の流れは時代とともに流動的になり、その勢いは加速しているとも取れますが、移動販売は地域や場所にとらわれず商売に集中することができるため、そんな素早い流行にも惑わされず、人の集まるところへいつでも出店できるのは魅力的です。

短期的なイベントにも対応できる

場所を自由に選ぶことができるということは、人の集まる催事イベントにも簡単に出店できるというメリットもあります。
店舗を構えてしまうと、イベントに参加したくても、いちいちイベントのための準備をする必要が生じてしまいますが、元から移動が前提のキッチンカーであれば、わざわざ手間をかける必要も無くなるのです。
大きなお金が動くイベントにスムーズに参加できるのは、飲食業を扱う上では大きなメリットと言えるでしょう。

移動販売が今注目を集めている理由

移動販売は確かにメリットの多い形態ではあるのですが、事業主にとってメリットが多いからといって商売が繁盛するとは限りません。移動販売のお店を利用したいというお客さんのニーズがあって初めて商売は成立するのですから、どのようなお客さんをターゲットに今の移動販売が成立しているのかをきちんと理解しておく必要もあります。

高まる中食ブーム

移動販売に誘目が集まっている理由の一つとして考えられるのが、「中食」ブームの到来です。食品をテイクアウトして、フードコートや好きな場所で食事をするという形態の食事を、最近では「中食(なかしょく)」と呼ぶようになりました。
飲食店での外食でもなければ、家で自炊して食べる内食でもない、調理済の食品を買って自分の家や好きな場所で食事をする中食は、既存の飲食業の形態を覆してしまうほどの影響力を持つと言われています。コンビニがイートインスペースの増設に力を入れたり、スーパーがお惣菜や冷凍食品を強化するなど、小売業にも大きな変化をもたらしつつあります。

ライフスタイルの変化が生んだ中食

中食が流行っている要因としては、世帯構成の変化です、独身世帯の増加や、女性就業者の増加、つまり共働きの増加に加え、少子高齢化による高齢者の増加が主な要因として考えられます。
調理時間の短縮や、手間の削減を目的としたライフスタイルの変化が、中食を求めているのではないでしょうか。

中食にぴったりの移動販売

このような現代の中食ブームを支えるのが、移動販売のテイクアウトです。これまでは移動販売のデメリットとして、天気に売り上げが左右されてしまうというものがありましたが、今の中食ブームは買って別の場所で食べる場合も多いため、それほど天気に影響されない流れを作っていると考えることもできます。

これまでは移動販売といえども、折りたたみできる椅子やテーブルなど、ある程度の飲食スペースを設けなければいけない空気もありました。
テイクアウト目的でやってくる人の多くは、こちらで飲食のスペースを用意しなくとも、自分にとって都合の良い場所で食べてくれます。買いに来てくれる手間さえ惜しまなければ、天気もさほど問題になることはないともいえます。そもそも天気が悪い日は、店舗経営であれ移動販売であれ客足は落ちてしまうものですから、移動販売は特に天気に影響されやすいとは一概に言えるものではないでしょう。

会計もタブレットでスマートに

また、支払い方法も最近ではスマートフォンやiPadがあれば、POSレジアプリなどをインストールしてクレジットカード決済ができるようになりました。余裕のあるスペースを用意しづらい移動販売車でも、会計作業をシンプルに済ますことができるようになったのは、売り手にとっても買い手にとっても大きなメリットです。

クレジットカードに一括してしまえば、全く現金を持たないまま商売を行うことも難しくはない時代ですから、こういったスマート化の流れを組んでいるのも移動販売の特徴でしょう。

これから移動販売はどう変わっていくのか

中食ブームや会計のスマート化によって、移動販売は今よりももっと需要のある販売形式となっていく可能性があります。移動販売を支えるもう一つのお客様の変化として、ニーズのミニマル化も考えられます。

変化する食事のトレンド

ニーズのミニマル化とは、「内装や設定はいいから、とにかくおいしいものが食べたい」や、「こぎれいなコーヒーショップで美味しくないコーヒーを買うより、コンビニで美味しいコーヒーを買いたい」といった、あれもこれもを売り手に求めない態度のことを言います。
お腹が減っているときは美味しいものを食べたいだけで、場所代を取られたくない。むしろその場所代を味のコストに当てて欲しいというニーズです。

移動販売に追い風の吹いている現代

これもまた中食ブームの要因とも言えますが、売り手にとってはこれ以上ない条件が整っているとも言えます。
自分の世界観を理解して欲しいということであれば少し事情は変わってくるかもしれませんが、美味しいものを安く食べたいという要望は、余計な外装や世界観作りにお金をかけなくても良いということですから、商品開発にしっかりとコストを割くことができるということです。

自分の料理を少しでも多くの人に楽しんでもらいたい。時代が売り手の見栄や歴史を求めなくなりつつある以上、飲食にチャレンジしてみたいという人にはぴったりの業態となりつつあるのが、移動販売なのではないでしょうか。

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