キャッシュレスに対応するには?
スマホ決済(キャッシュレス決済)は日本で普及するか~戦国時代突入!

近年、世界の決済手段は現金からキャッシュレスの時代に移行しています。しかし、未だ日本の決済は現金が主流のままです。世界基準にあわせて日本政府はキャッシュレス化を促進していますが、キャッシュレス決済はそこまで普及していないのが現状です。

ただし日本のキャッシュレス決済は少しずつですが普及を始めているのも事実です。最近では、スマホに表示されたコードを機械に読み込ませて決済するスマホ決済という方法も出てきています。

そこで、現在の日本のキャッシュレス化はどうなのか、今後どうなっていくかを予測していきます。

日本のキャッシュレス決済の現状

日本は世界に比べてキャッシュレス決済が進んでいないと言われています。実際に日本は世界と比較してどれだけキャッシュレス決済の普及状況に差があるのでしょうか。経済産業省の資料から日本のキャッシュレス決済の現状を見てみましょう。

キャッシュレス決済の種類

まず、日本におけるキャッシュレス決済の種類を見ていきましょう。

キャッシュレス支払には、前払いの交通系ICカードや、即時支払のデビットカード、モバイルウォレット(スマホ支払)、後払いのクレジットカードなどいろいろな種類があります。

画像出典:http://www.meti.go.jp/press/2018/04/20180411001/20180411001-1.pdf

日本と世界のキャッシュレス決済の比較

世界ではキャッシュレス化が進んでおり、決済におけるキャッシュレスの比率はアメリカでは41%で、近隣の中国でも55%、韓国では54%にもおよんでおり、ほぼ決済の半分がキャッシュレス決済です。

一方、日本ではキャッシュレス決済の比率が18%と世界と比較して大きく差をつけられており、日本は現金主義であることがわかります。

画像出典:http://www.meti.go.jp/press/2018/04/20180411001/20180411001-1.pdf

国をあげてキャッシュレス化を進めるスウェーデンと中国

世界では、国をあげてキャッシュレス化を推進している国があります。その代表はスウェーデンと中国です。

スウェーデン

スウェーデンでは、1980年代に発生したバブルが1990年代に崩壊しました。そのため、金融機関を中心に国家をあげて生産性向上を目指したことがキャッシュレス化の背景にあります。さらに、冬季の現金輸送問題を解決するためにもキャッシュレス化が重要課題になりました。

まず、金融機関は1990 年代に小切手利用に関する新しい手数料体系を導入し、小切手からデビットカードへの移行を促しました。

2007年からは犯罪防止のために、公共交通機関における現金支払いをやめ電子マネーを中心としたキャッシュレス支払のみになります。そして金融機関や実際の店舗でも現金支払いを受け付けないキャッシュレス支払が広がったのです。

さらに、2012年12月には個人間送金サービスを提供するスマートフォンアプリのSwishが登場し、2014年には企業への支払いができるようにサービスが拡大しました。

現在、Swishの利用者は 597 万人で、スウェーデンの人口の約 60%が利用しているアプリに成長しています。

中国

中国では偽札の問題や、脱税問題、印刷や物流に関するコストが問題視されてきました。そこで、2000年以降急速に成長したインターネットを利用したキャッシュレス化を国がおしすすめます。

2004年には、アリババ社が「タオバオワン(淘宝网)」でのショッピングの信頼感を高めるために、アリペイのサービスを開始しました。

アリペイはその後ショッピングとしてだけでなく、タクシーやホテル予約、映画チケットの購入、公共料金の支払、病院の予約など生活に関わるサービスになり、2017年末にはユーザー数は5億2千万人、10年後には20億人が利用する予定です。

画像出典:http://www.meti.go.jp/press/2018/04/20180411001/20180411001-1.pdf

日本のキャッシュレス決済は少しずつ増えている

世界と比較すると圧倒的にキャッシュレス化が進んでいない日本ですが、少しずつキャッシュレス決済が浸透してきています。

キャッシュレス決済額と民間消費支出に占める比率では、2008年に11.9%だったのが、2016年には20%まで伸びているのです。

さらに、クレジットカード決済だけでなく、電子マネー決済の割合も増えてきています。その理由として、交通系ICカードが普及したことで、電子マネーで決済する人が増加したことがあげられます。今後スマホ決済など使いやすい決済方法が出てくれば、さらに割合が上がることが予測されます。

画像出典:http://www.soumu.go.jp/main_content/000506129.pdf

キャッシュレス生活のメリット

キャッシュレス決済が広がっていくことで日本の人々にとってもメリットがあります。

家計簿がつけやすい

家計簿をつけている主婦にとって、キャッシュレス決済は大きなメリットです。現金支払いの場合は、買い物をするたびにレシートを受け取って家計簿に記入しなければなりません。しかし毎日家計簿をつけて金額をあわせることはとても大変です。しかし、キャッシュレス決済にすることで、クレジットカードなどの明細でどこで支払いをしたのかわかりやすくなります。家計簿が簡単につけられることで節約にもなり、クレジットカードで支払いすぎる心配がある人はデビットカードなら安心です。

支払いがスムーズ

キャッシュレス決済にすれば、支払いのときに財布のなかの小銭を探して時間がとられることがありません。さらに、子供連れで買い物をする時は、子供から手を離せずに支払いに手間取ることがありますが、キャッシュレス決済ならばカードを出すだけでスムーズに支払をすることができます。

荷物を少なくできる

バッグにはいろいろなものが入っていて荷物が増えがちになるという人が多いでしょう。

しかし、キャッシュレス決済にすると、財布のなかに入れるものは、カードだけで済みます。大きな財布にパンパンに現金を入れる必要がなくなるので、荷物を少なくすることができるのです。

さらにスマホ決済が普及すれば、カードも不要となっていくでしょう。

日本政府はキャッシュレス決済を進める

今後日本キャッシュレス決済を進めるためには、民間企業の努力だけでは大きく変化することはできません。そこで、日本政府が主体となりキャッシュレス決済を促進することが必要不可欠です。現在、日本政府はキャッシュレス決済に向けてどんな取り組みをしているのでしょうか。

観光産業にはキャッシュレス化が不可欠

日本にやってくる外国人の数は年々増加しています。さらに、2020年オリンピック・パラリンピックに向けて外国人観光客の数は大きく増加します。

しかし、外国からやってきた観光客にとってキャッシュレス決済が進んでいないことが不満として多くあげられています。

今後外国人観光客を増やし、満足度を高めるためにも、日本政府としてキャッシュレス決済が必要なのです。

キャッシュレス決済することで税優遇

日本でキャッシュレス決済が進まない理由に、導入コストと手数料の高さがあげられます。資金の少ない中小企業では、キャッシュレス決済にすることで利益が少なくなってしまうため、なかなか導入することができません。

そこで、日本政府はキャッシュレス化したときに税金を優遇することを発表しました。これで、いままで導入できなかった企業もキャッシュレス化がしやすくなります。

画像出典:http://www.meti.go.jp/press/2018/04/20180411001/20180411001-1.pdf

キャッシュレス・ビジョン

経済産業省は、2020年オリンピックはもちろんのこと、2025年の大阪万博に向けて、産官学の有識者が結集し早期にキャッシュレス決済比率の目標を達成すための議論を行いました。

その議論をまとめたものが、キャッシュレス・ビジョンです。日本の現状や未来についての指針が書かれています。

キャッシュレス・ビジョンでは、10年後(2027年)までにキャッシュレス決済比率を4割程度とすることを目指す計画を打ち出しました。

キャッシュレス推進協議会

キャッシュレス・ビジョンにおいて、今後キャッシュレス化をすすめるためには行政や学識者、企業が一体となって進める必要があることから、「キャッシュレス推進協議会」を発足することを決定しました。

キャッシュレス推進協議会のメンバーには、日本電信電話株式会社、株式会社三越伊勢丹ホールディングス、株式会社みずほ銀行など大手企業が参加しています。

日本企業のキャッシュレス決済に向けた動き

キャッシュレス化がいまだ進んでいない日本ですが、逆にキャッシュレス化のシステムを導入する企業にとっては大きなビジネスチャンスです。今後キャッシュレス決済が進むことで利益がもたらされるため多くの企業がキャッシュレス決済の開発を進めています。

スマホ決済を進める企業が続出

最近では、スマホを常に持ち歩いているという人がほとんどです。そのため、スマホを使った決済は簡単で便利だということで企業はスマホ決済のサービス開発を行っています。

すでにスマホ決済のサービスを開始している企業もあり、そのほとんどが決済手数料を3年間無料にすることで導入店舗を増加させる計画です。

Amazon Pay

通販の大手企業Amazonが手掛けた「Amazon Pay」は、日本でも2018年8月に東京や福岡の数十店舗の衣料品店、飲食店で提供が開始されました。スマートフォンに表示されたQRコードを専用タブレットにかざすだけで簡単に決済ができる仕組みです。さらに、決済端末は中国で主流の「支付宝(アリペイ)」にも対応しています。

LINEペイ

通信企業のLINEは、2018年度中にアプリを立ち上げなくてもスマートフォンをかざすだけで決済ができる「LINEペイ」のサービス開始を発表しています。

「LINEペイ」は、JCBの「クイックペイ」に加盟している72万店舗で追加設備なく導入することができ、新規店舗も専用設備は必要なくアプリをダウンロードするだけで導入することができます。

PayPay

「PayPay」はソフトバンクとヤフーの合弁会社です。2018年秋からスマートフォンに表示されたQRコードで決済できる「PayPay」のサービスを開始すると発表しました。

すでにあるソフトバンクの販売網や、4000万人が利用しているヤフーの「Yahooo!ウォレット」の顧客基盤やノウハウを駆使し、加盟店数ナンバー1を目指す予定です。

銀行でもスマホ決済が進む

スマホ決済は、銀行でも進められています。

2017年7月には、横浜銀行の「はまPay」のサービスが開始されました。スマートフォンのアプリを機械にかざすだけで、各自の銀行口座と繋がり決済されます。銀行口座にお金が入っていれば簡単に決済ができるため、事前に入金したり、カードの利用可能額を確認したりする手間がかかりません。福岡銀行も横浜銀行に続いてスマホ決済のシステムを導入しています。

さらに、2018年秋にはりそな銀行、2019年2月にはゆうちょ銀行が「ゆうちょPay」でスマホ決済サービスを開始することを発表しました。

りそな銀行やゆうちょ銀行は、すでにサービスを開始している横浜銀行や福岡銀行と提携し、銀行のスマホ決済の拡大を狙っています。

キャッシュレス化に向けた問題点

企業や日本政府がキャッシュレス決済を進めていますが、いまだに問題点が残っています。問題点を解決することができれば、さらに多くの人がキャッシュレス決済を便利に使うことができるでしょう。

災害時に弱い

2018年9月に発生した北海道を震源とする地震では、北海道全域が停電するという災害がありました。

長時間の停電のため、店舗は電気を使った端末でキャッシュレス決済をすることができず、現金のみでしか支払いを行えないケースがありました。また、銀行などのATMも停止していたため、現金を引き出せなかったという人もいました。

地震や台風など災害が多い日本では、キャッシュレス決済ができない場合のことを日本政府や金融機関は考慮しなければなりません。

同じシステムを使っていない

キャッシュレス決済で進められているスマホ決済ですが、それぞれの企業が作っているため同じシステムではありません。

スマホ決済するときに表示されるQRコードも、それぞれの企業によって異なります。そこで必要なのがシステムの共有化です。日本政府は、この問題を解決するため資金を出す計画をしています。

どの企業のサービスを使っても、同じように決済できればお客の利便性だけでなく、導入している店舗にもメリットが高くなるでしょう。

スマホ支払の認知度が低い

交通系ICカードは、コンビニや飲食店などでも使える店舗が増えて電子マネーとして普及してきました。

しかし、スマホ決済は最近はじまったばかりのサービスということで、まだ認知度が低いのが課題です。スマホ決済のシステムを導入しても利用する人がいなければ、キャッシュレス化は進みません。今後は、どのようにスマホ決済をPRしていくかが重要です。

まとめ

日本政府が力を入れていることもあり、日本のキャッシュレス化は政府主導で進められることが予測されます。また、多くの企業もキャッシュレス化に向けてサービスを進めています。キャッシュレス決済にはいろいろな種類がありますが、現在はスマホ決済に力を入れている企業が多く、さらに日本政府もスマホ決済の標準化を目指しているため、スマホ決済が主流になっていく時代がやってくることが予想されます。

まだ認知度が少ないスマホ決済がどれだけ日本のキャッシュレス化を進めるのかという点に今後は注目していきましょう。

キャッシュレス決済に対応するには?

実際に店舗でキャッシュレス決済に対応するには、決済端末を導入し、POSレジシステムとの連携が必要になってきます。

多数の決済代行サービスとの連携実績があるOrange Operationにぜひお問い合わせください。