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インバウンドに使える!最新通訳機の世界:評価の高いアプリやレンタル翻訳機まで徹底解説

ポケトークをはじめとした通訳機は、旅行だけでなくインバウンド対策に活用できる優れモノです。

オンラインで翻訳する通訳機も登場し、AI(人工知能)の活用で長文やビジネス会話にも対応するなど、かなり高機能になってきました。
店舗向けならアプリ利用やレンタルより通訳機の導入が効果的です。

今回は店舗での接客にも活用できる通訳機、翻訳機について解説します。

【目次】

翻訳いらずでコミュニケーションがとれる通訳機が活躍中

ドラえもんには、食べるとどんな言語でも自在に喋り、理解することができるひみつ道具「ほんにゃくコンニャク」が登場します。
勉強することなく世界中の言語でコミュニケーションがとれる夢の道具、誰しも一度は憧れ、未来のテクノロジーとしてワクワクしたことがあるのではないでしょうか。
あらゆる言語とまではいきませんが、異なる言語同士でコミュニケーションがとれる「通訳機」が現実世界でも活躍しはじめています。

外国語が喋れなくても通訳機で接客できる

通訳機の多くは、携帯しやすいよう手のひらにおさまるサイズです。海外旅行に携行し、現地で言葉を理解するのに役立てようというのが翻訳機の主な用途ですが、国内で活用する方法もあります。
その一つが、インバウンド向けの接客です。

訪日外国人旅行者の数は、2018年まで6年連続で過去最高記録を更新し続けています。
日本政府観光局の発表によれば、2018年の累計訪日外国人数は、約3,119万人。都内だけでなく日本の各地方を旅する訪日客の姿も、さほど珍しいものではなくなりつつあります。

参考:JNTO(日本政府観光局)発表資料 訪日外客数(2018年12月および年間推計値)
https://www.jnto.go.jp/jpn/news/press_releases/pdf/190116_monthly.pdf

これは2020年のオリンピック・パラリンピックイヤーに向けて政府が積極的にさまざまな施策を講じているためでもあり、2019年も引き続き増加が見込まれます。

多言語対応の課題

その一方で、日本語を話せない訪日客への対応は充分とはいえません。大型店舗では英語だけでなく中国語、韓国語、スペイン語などを話せるスタッフを置いてその旨を表示する店舗もありますが、すべての店舗で人的な多言語対応ができるわけではないからです。

政府は、「指差しコミュニケーションツール」と題してアレルギーや宗教上の理由から食べられないものを尋ねるための素材を準備するなどしていますが、このような限定的なコミュニケーションではイレギュラーな対応がしづらく、「おもてなし」として充分とはいえません。

課題解決の手段としての通訳機

指差し単語よりも柔軟なやりとりが期待できるのが、通訳機です。店舗やホテルに置いておけば、訪日観光客への対応がしやすく、また多言語を話せる人材を雇用する人件費よりも安価なコストでインバウンド対策ができます。

ポケトーク、ランジー、イリーなど2019年最新通訳機一覧

通訳機は、TVCMでその名が周知されているポケトークをはじめとしていくつかの種類があります。アプリやレンタル可能な機器もあるので、イベントやフードワゴンなど限定的な店舗での利用も可能。ここに主な種類を紹介します。
なお、通訳機ではなく「翻訳機」という名称が使われることもありますが、機能は同様です。

ソースネクスト発の圧倒的シェアを誇る「ポケトーク」

タレントの明石家さんまをCMに起用していることから、「さんま翻訳機」と異名をとるのが手のひらサイズの通訳機ポケトークです。
PCやスマホのソフトウェア、ハードウェア製品の開発と販売を手がけるソースネクスト株式会社がリリースしたポケトークは、日本経済新聞社による2018年第3四半期新製品ランキングで1位を獲得し、そのシェアは97.5%と発表されています。

英語、中国語といった話者数の多い言語だけでなく、インド英語やブラジルポルトガル語といった話者数の少ない言語、方言にも対応しており、74言語を組み合わせ自由で用いることができます。
2年間使い放題のSIMが入っているので、109の国と地域ですぐに使い始められるのもメリットです。また、特定のフレーズを登録することができるので、接客の文言をあらかじめ登録しておき、スピーディに対応することもできます。

クラウド上のAIを用いた翻訳により、長文やビジネス会話にも対応しているので、指差し会話以上のコミュニケーションを必要とする場合、有用でしょう。
JR東日本、羽田空港では、ポケトークを導入した接客が早くも始まっています。

出典:http://pocketalk.jp/[/caption]

カウンターに便利な対面式パナソニック「対面ホンヤク」

パナソニックが法人向け通訳機として販売しているのが「対面ホンヤク」です。
タブレットを机上に置き、双方向に向けられたマイクを通してコミュニケーションを取るという、ポケット通訳機とは一線を画すスタイルが特徴です。
手のひらサイズの通訳機は、コンパクトで持ち歩きやすいのが特徴ですが、気軽過ぎてお客さまの前では扱いにくいという業界もあるでしょう。対面ホンヤクは、顔を見ながらコミュニケーションができるため、フォーマルな対応がもとめられるホテルや美術館などに適しています。

対応言語は、英語、中国語、韓国、タイ語で、今後インドネシア語やベトナム語、スペイン語などへの対応が予定されています。また、よく使うフレーズの登録、音声での画像や地図検索など接客に便利な機能が搭載。Wi-Fiを利用して検索エンジンの「みらい翻訳」が、音声認識、翻訳、音声合成をおこなうことで、精度の高い翻訳が期待できます。海洋冒険家の白石康次郎、株式会社フジテレビジョンなどが導入しています。

出典:https://panasonic.biz/cns/invc/taimenhonyaku/

オフラインで使える通訳機「イリー」

「ili(イリー)」は、Wi-Fiを必要としないオフラインの通訳機です。
入力言語は日本語のみ、出力言語は英語、中国語、韓国語と、ほかの通訳機より翻訳言語は限定的ですが、Wi-Fi環境に依存せず使用できるのでフードワゴンなどで使うには便利かもしれません。
公式サイトには海外旅行に特化した通訳機とありますが、首から下げて使える軽量設計なので、注文を取る時に携帯しても邪魔にならないなど接客時に使ってもメリットはあります。

出典:https://iamili.com/ja/

オンラインとオフラインで使える「ランジー」

ランジーは、オンラインで52言語、オフラインで12言語に対応している通訳機です。
「学習」に特化した13のカテゴリが搭載されており、通訳機を使いながらかんたんな単語は勉強しておもてなししたい、という場合にも便利。またランジー5台までをBluetoothでペアリングし、グループ翻訳をおこなうこともできます。
日本文化の体験などを提供する店舗で複数の訪日客へ同時に解説をおこなう場合、ペアリングした状態でそれぞれの言語話者に1台ずつ貸し出せば、一回一回通訳することなしにスムーズな解説ができます。

出典:https://langie.net/

テスプロ株式会社発「Mayumi」

Mayumiは、AIによる翻訳をおこなう次世代型の通訳機です。中国語、英語、韓国語、タイ語、イタリア語などの35言語に対応。30秒以上の長文も翻訳可能で、3G、4G、Wi-Fi環境下で使用でき、オフラインでは使用できません。
海外へ出国する日本からの観光客向けの商品ではありますが、30秒の長文にも対応できるため、店舗や交通機関などでも活用できるでしょう。

出典:https://jp-shop.co.jp/lp/mayumi/

翻訳機の店舗導入を検討する時のポイント

店舗に翻訳機を導入する場合、どのような条件下でまたどのようなシーンで活用するのかを具体的にイメージする必要があります。

  • 使用環境(オンライン/オフライン/併用)
  • 形状(対面タブレット式/小型タイプ)
  • 翻訳の方向性(一方通行/双方向)
  • 翻訳エンジンの精度

などといった項目のうち、どのポイントをもっとも重視するかによって適した機種は変わってくるでしょう。
格式高い接客を優先して対面式通訳機を導入、とにかく手軽にオフラインタイプ、まずはレンタルして翻訳エンジンの精度を比較するなど、自社に適した翻訳機選びをすることが重要です。

レンタルと購入、小売店にとってどちらがお得か

ポケトークを始めとした通訳機は、レンタルプランがあります。
しかしその多くは、海外旅行中に使うことを想定したプランであり、2泊3日で2,800円から、3泊4日で3,980円、以降は1日延長ごとに割増料金がかかるなど店舗利用として現実的なものではありません。

1日だけの限定イベントで利用する、1週間のみの出店で使いたいという場合はレンタルを考慮に入れても良いかもしれませんが、インバウンド対策として導入を検討する場合は、レンタルではなく購入にした方がコストを節約できるでしょう。

翻訳アプリは通訳機の代わりになるか

結論からいえば、スマホやタブレットに無料でインストールできる翻訳アプリを接客用として使うのは困難です。
通訳機がAIを活用して長文や専門用語を含むビジネス会話まで網羅しているのに対し、無料アプリではその能力の限界があるからです。
しかし、「機械による通訳を体験してみたい」、「英語と中国語を話せるスタッフがいるから単語だけを確認してみたい」という場合は、試験的に翻訳アプリを用いるのも施策の一つといえるかもしれません。

ただし、アプリの翻訳精度によっては単語や意味を取り違えて思わぬトラブルになることもあります。機械を過信しすぎず、あくまで接客とは人と人とのコミュニケーションであるという前提に立って活用することが大切です。

翻訳アプリの代表的なものを次に挙げました。

通訳機導入の前に試したいアプリ1. 「Google翻訳」

テキスト翻訳やカメラを使ったリアルタイムテキスト翻訳がメジャーな「Google翻訳」ですが、音声入力にも対応しています。32言語のうち、任意の2言語同士をリアルタイムに通訳できます。
また手書き入力にも対応しているため、タブレットで使えば筆談のように活用することも可能です。
参考URLはiOS向けですが、Android版もあります。

出典:https://itunes.apple.com/jp/app/google-%E7%BF%BB%E8%A8%B3/id414706506?mt=8&ign-mpt=uo%3D4

通訳機導入の前に試したいアプリ2. Microsoft翻訳

Microsoft翻訳は、テキスト、音声、手書きいずれかの入力による言語を別の言語へと通訳するアプリです。
適用言語は60以上で、オフラインでも使用することができます。
Windows、iOS、Androidに対応しており、最大100人とリアルタイムで翻訳された会話ができるという特徴があります。

出典:https://translator.microsoft.com/ja/apps/

通訳機導入の前に試したいアプリ3. Jspeak

日本を旅行する人向けに作られているアプリが、NTTドコモによる「Jspeak」です。
中国語、韓国語、ドイツ語、フランス語、スペイン語など10言語に対応。もともと日本国内で使用するユーザー向けに開発されたこともあって、観光情報やアプリ内のクーポン付与など、インバウンド消費にも応用できそうな機能が充実しています。
参考URLはiOS向けですが、Android版もあります。

出典:https://itunes.apple.com/app/apple-store/id925212292?mt=8

まとめ

通訳機は、Wi-Fiを使ったAI翻訳の活用により、年々その精度を高めています。そのため、一昔前の通訳機や無料アプリとは一線を画す本格的なインバウンド対策として充分検討できるでしょう。訪日客がさらに増えるとされる2020年に向けて、通訳機の使い方研修や導入機の検討をしてみてはいかがでしょうか。


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