店舗運営のAtoZ全31回

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Lesson3 店舗売上向上編

13商品単価を上げる方法とは未学習

ここで学ぶ概要

この講座は約7分で読めます

客単価アップに合わせて、商品自体の販売価格を上げることができれば、おのずと店舗の売上は向上します。
ですが、言葉で言うほど簡単なものではなく、値上げをすると顧客の流出によって、店舗の売上がダウンしてしまうこともあります。

そこで、店舗売上向上編のラストとなる今回は、顧客流出を抑えながらうまく商品単価を上げる方法について、以下の項目に沿って解説いたします。

  • 商品単価を上げる方法
  1. 価格帯を3つ用意する
  2. しっかりとしたアナウンスをする
  • 商品単価を上げるうえで意識しておくべき事
  • まとめ

商品単価を上げる方法

商品単価を上げると、すぐに顧客が店舗から離れていくかと言えば、決してそういう訳ではありません。
しっかりと、正しい方法に従って行う単価アップであれば、反対に顧客の支持を集めることが出来たり、売上が向上していくことだってあります。
この項では、大きく2つに分けて、正しい単価アップの方法とその効果について、お伝えしてまいります。

価格帯を3つ以上用意する

ここでお話しするのは、単体商品の販売価格を上げるのではなく、店舗全体を通しての商品・サービス単価の水準を上げる方法と、そのコツになります。

顧客の立場になるとわかりやすいのですが、例えばウナギ寿司屋さんの場合、

  • 並 1,500円
  • 上 2,000円
  • 特上 3,000円

といった具合に「3段階」程度、提供されるうな重に「ランク分け」がされています。

最も売れていくのは中間である「上」であり、うまくいけば店として最も売上向上に繋がる、「特上」を注文してくれるお客様も現れます。

この販売手法を、「松竹梅販売法」と俗に呼びますが、従来商品が「梅」だとしてワンランク単価の高い「竹」だけを増やしてしまうと、お得感のある「梅」に顧客が流れてしまうことがあります。

この時、最上級クラスの「松」を追加することにより、顧客はそのスタンダードを求める心理から、本当は店舗全体の単価アップを目的としているはずの、「竹」をチョイスする可能性が高まってくるのです。

つまり、同ジャンルの上位商品を販売したい場合は、少なくとも3つの価格帯を用意すれば、うまくその販売促進につなげることができるという訳です。

【ここがポイント!】 ~期待に応えた商品・サービス提供~
上記で解説した松竹梅販売法は、「高価な商品は高品質」と信じている、顧客心理を利用したテクニックです。

そして、信じて購入を決めた上位商品やサービスが思っていたほどでなかったら、お客様はがっかりしてしまいます。

価値ある商品のチョイスや製造へのこだわり、さらに提供するサービスの品質向上を、この松竹梅販売法を実行するときには心がけるようにしましょう。

しっかりとしたアナウンスをする

単体で、商品の価格を上げる「原因」もしくは「理由」には、

  1. 外的な要素・・・仕入れ価格や材料費の高騰、業界全体での販売相場アップなど。
  2. 店舗としての方針・・・商品やサービスの品質向上、新メニュー・新商品の導入など。

といった、2つのパターンがあります。

まず、1につきましては、店舗を運営するうえで避けては通れない要素ともいえますが、その事実を単価アップのタイミングもしくはその前に、顧客へしっかりとアナウンスをして、理解を求めることが大切になります。

一方2番につきましては、店舗として売上アップをするために行う、「意図的な」単価のアップとなります。
この場合では、単価が上がった分より素晴らしい商品・サービスになったことを、顧客にアピールするようにしましょう。

例えば、POPや店頭チラシはもちろん、スタッフが販売接客の時トークに盛り込んだり、イメージ動画などを店頭に流すなどの工夫を凝らし、

  • 仕入れ先や鮮度・・・国産肉100%、指定農家限定、朝獲り鮮魚など。
  • 製造法、調理法・・・独自製法、独自技術の使用など。
  • サービス提供者の経歴・・・○○賞受賞、○○一筋何年など。

といった、上がった単価に見合うだけの付加価値をアピールできれば、値上げをしても売上は低迷せず、かえってアップしていく可能性も高くなってきます。

【ここがポイント!】 ~値下げをするメリットとデメリットについて~
商品単価を上げる「値上げ」の反対に、ライバル店との価格競争などに伴う、「値下げ」の判断をするケースも、店長や運営者には出てきます。
値下げをすると集客力が高まり、販売量が増えるメリットが発生しますが、結果として純利益が目減りする可能性もあります。

価格競争では、大型チェーンの方が有利で、中小の店舗では太刀打ちできないこともありますから、値下げよりも上記で述べた付加価値を付けることによる価格維持や、値上げを視野に入れたほうが、店舗の売上・純利益向上において、得策となることもあります。

商品単価を上げるうえで意識しておくべき事

店舗で販売しているすべての商品・サービスには、

  1. 機能的価値
  2. 精神的価値

の2つがあり顧客はこの2つを求めて、商品の購入をします。

飲食店を例に挙げると、機能的価値とは「食材による栄養価」がそれにあたり、単価の改定による顧客の購入傾向の変化は、この機能的価値に影響されます。
一方、精神的価値とは「店の雰囲気が良く、家族や知人とのコミュニケーションを楽しめた。」などといったものであり、こちらは単価改定によって、それほど顧客の購入傾向は変化しません。

つまり、店舗の居心地さやスタッフの接客マナー向上などで、精神的価値を高められれば、仮に単価をアップしても顧客の購買意欲が下がりにくくなり、単価アップによる売上低下リスクを、小さくすることができるのです。

また、高級ブランド品・ジュエリーなど、「所有しているステイタス」という精神的価値の比重が大きい商品を取り扱う店舗は、特にその傾向が強くなってきます。
このような商品を取扱う店舗では、商品の購入に伴う顧客の「優越感」や「特別感」を高めるような接客に心がけることで、単価アップが実行しやすくなります。

一方、医薬品や日用品、食料品などを取り扱う店舗の場合、機能的価値の比重が高まってくるため、プライスレスである精神的価値のアップによる、顧客の購買意欲低下を食い止めることが難しいこともあります。

このような店舗の場合では、

  • 薬効成分の多い薬
  • 汚れ落ちが良く除菌効果も得られる洗剤
  • 香成分が追加されたトイレットペーパー
  • 栄養価の高い野菜や健康機能食品

などといった、より機能性価値の高い商品をラインナップし、結果的に店舗としての単価水準を上げる取り組みをするといいでしょう。

まとめ

顧客の購買意欲低下や、流出などに繋がるリスクが発生することを心配して、値上げを控える店長や運営者も、たくさんおられることでしょう。
今回紹介した方法や、意識すべきポイントに沿って適切なタイミングで値上げをすれば、リスク少なく店舗の売上向上を図ることができますので、参考にしてください。

ここがまとめポイント!

  • 店舗全体の商品単価を上げる良い方法として、「松竹梅販売法」がある。
  • 松竹梅販売法を採用する場合は、上位商品のクオリティー維持に努める必要がある。
  • 単体商品の単価を上げる際は、その原因や理由をしっかりアナウンスすると良い。
  • 商品やサービスの「精神的価値」を高めれば、単価アップ時のリスク軽減につながる。
  • 機能的価値に重きを置かれる商品は、より機能的な商品をラインナップして、店舗のプライスゾーンを引き上げると効果的。
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【正解】3:商品やサービスによっては、精神的価値を高めることで、スムーズに商品単価を上げることができる可能性もある。
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