店舗運営のAtoZ全31回

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Lesson2 実店舗編

3店舗運営に日々必要な業務未学習

ここで学ぶ概要

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決まった時間が来たら、当たり前のように開店し営業を始める飲食店や小売店ですが、いざ自らが責任者として店舗を運営する立場になると、かなりやらなくてはならない日常業務の多さに、少々驚いてしまうかもしれません。

そこで当ミライ塾では、「実店舗編」の第1回目として、店舗を日々開店・営業するために必要な業務を分類し、以下の項目に沿って解説をします。

  • 店舗運営に必要な日常業務とは
  1. 開店業務
  2. 接客業務
  3. 商品製造・販売業務
  4. 清掃業務
  5. 閉店業務
  • まとめ

店舗運営に必要な日常業務とは

24時間営業の飲食店や、コンビニの場合では少々話が変わりますが、基本的に店舗を日々運営していくには5つに分類される業務を、毎日こなしていかなくてはなりません。
そして、店舗の管理者・運営者ともなれば自分ができるのは当然ながら、これらを部下やスタッフが確実に実行できるよう、教育していく必要もあります。

1、開店業務~1日のスタートを気持ちよく~

シフトによって、早番や遅番といった具合に役割分担されていることもありますが、通常小売店の場合、朝一番に出勤したスタッフが、

  • セキュリティーの解除やシャッターの開放
  • パソコン、POSなどの立ち上げ
  • のぼり、看板などの設置
  • レジスターへの釣銭補充

などを行って、お客様を迎え入れられる準備を進める必要があります。

また、飲食店では時に開店の数時間前に出勤をし、提供するメニューの仕込みをしなくてはなりません。
いずれにしても、決まった時間にオープン・商品の販売や提供がされないと、顧客からの信用が低下してしまうこともあり、そうなると運営にダメージを与えてしまうことになります。
ですので、開店業務を担当するスタッフには遅刻・欠勤をしない心構えと、体調などの自己管理も重要となってきます。

【ここがポイント!】~はじめは店長・運営者自らが行った方が良い~
小売店・飲食店いずれにしても、開店時間に合わせて真っ先に来てくれる顧客は、常連客や近隣に住んでいる方がほとんどです。
そういった、店舗にとって有益である顧客を出迎えるためにも、毎日とは言いませんが店長や運営者はできる限り率先して、この開店業務に当たるべきです。

特に新規開店の際には、まだスタッフの教育が行き届いていないことも多いため、はじめのうちは店長自らが店に一番乗りをして、開店時間を迎えることを心がけましょう。

2、接客業務~モノを売る前に人を売る~

開店業務が終了すれば、次は来店するお客様を迎え入れ、実際に接客業務を行うことになります。
スタッフからの心地よい、明るい挨拶を受けるだけで来店客の購買意欲が高まってくるため、接客業務のレベルアップこそ、店舗繁栄のためには重要だと言われています。

基本中の基本ですが、

  1. いらっしゃいませ
  2. かしこまりました
  3. 申し訳ございません
  4. お待たせいたしました
  5. 恐れ入ります
  6. ありがとうございました
  7. 少々お待ちください

といった、いわゆる「接客の7大用語」は普段から自然に口から出るまで、接客スタッフに覚えてもらうため、朝礼などにおいて日常的に実施すべきでしょう。

加えて、「いかがなさいましたか?」のように、来店客の疑問点や困っていることを聞き出し適切な対応する、「能動的な接客業務」をこなせれば、より店舗全体の印象が良くなってきます。

【ここがポイント!】~フロントも裏方もお客様からみれば同じスタッフ~
お客様に対して、マン・ツー・マンで付いた接客担当スタッフだけでなく、挨拶の輪唱や離れた場所からの会釈なども、立派な接客業務の1つです。
しかし、商品を製造するスタッフや調理担当など、普段お客様と接する機会の少ないスタッフの場合接客に対する意識が、若干フロントスタッフより低いこともあります。

店長や運営者はフロント担当だけでなく、裏方スタッフにも一定の接客教育を施すなど、店舗全体としての接客マナー向上にも力を尽くしましょう。

3、商品製造・販売業務~利益を決める重要な仕事~

素晴らしい接客と良質な商品が揃い、ここに高い販売技術が伴えば、店舗の売り上げアップも十分期待できるようになります。
まず、商品・料理は製造・調理スタッフの腕にかかってくることですが、マニュアル化や訓練によって常に良質かつ、安定した品質を維持しなければなりません。
続いて販売業務ですが、商品やメニューの価格はもちろん、その概要を正確に説明できないと来店客の不信感が高まり、うまく販売実績に繋がらないケースも出てきます。

【ここがポイント!】 ~身の丈に合った商品選びが必要~
商品製造・販売業務と関連することとして、店長や運営者の場合新しい商品の導入を企画したり、メニューの考案などをする業務もあります。
この時、所属するスタッフが商品化・販売できるのかどうか、その能力を正確に考査した後、採用・不採用を決定するといいでしょう。
また、既存の主力商品やレギュラーメニューなどについては、価格や商品説明がスラスラできる体制を整えておきましょう。

4、清掃業務~常に店舗はきれいに保つ~

店舗の清潔感を保つことは、あらゆる業種において最も重要なことの1つであり、

  • 店舗周辺や駐車場
  • 出入口の足ふきマットや窓ガラス
  • ショーウィンドウや商品陳列棚

などが汚れている小売店は、並んでいる商品まで劣悪なものに見えてしまうものです。

また、飲食店においてテーブルが汚いまま長く放置されていたり、覗き見えるキッチンスペースが不衛生だと食欲が失せ、再来店への意欲も低下しかねないことから、営業中・営業後問わず、常にこの清掃業務については行うようにしましょう。

また、いずれの場合でも、来店客が特に気にするのはトイレの衛生状態で、トイレがいつも不衛生な店舗は非常に強い嫌悪感を抱かれるため、より一層マメな清掃をするようにしましょう。

【ここがポイント!】 ~日常的な清掃業務とともに大掛かりな清掃も考えておく~
店長や運営者の場合、ゴミ拾いや掃き・拭き掃除、トイレ清掃などといったいつもの作業に加えて、フロアのワックスがけや換気扇の清掃などといった、時間と手間のかかる清掃業務についても、頭に入れておきましょう。

大がかりな清掃業務をするのは、アイドルタイムや定休日となりますが、場合によっては専門業者に依頼するなど店舗全体の衛生管理に努め、貴重な店舗資産を管理していくことも大切です。

5、閉店業務~翌日の営業開始をスムーズにするために必要なこと~

営業時間が終わっても、すぐにほっと一息とはいかないのが、店舗運営の大変なところです。
翌営業日に備え、基本的には開店業務の逆となる、

  • 販促ツールの引き上げ
  • 補充用の釣銭準備
  • パソコン・ポスなどのシャットダウン
  • 戸締りや火の元の確認
  • セキュリティーのセット

などを行う必要があります。
特に飲食店の場合大変で、上記に加えて日中の営業時間中にはできなかった、食器洗いやキッチン回りの清掃を、この時間で行うしかないケースもあります。

【ここがポイント!】 ~信用できる人材の育成が大変~
開店業務を行うスタッフにも、強い責任感や自己管理能力が大切ですが、金銭管理をすることも多い閉店作業については、より信用できる人材がいないと、安心して任せることができません。
人材の育成が急務となりますが、新規オープンして間もないころはそれもかなわず、店長が最後まで残り、閉店業務を行う事も多くなってきます。

まとめ

店舗を運営するために必要な、5つの日常的な業務についてみてきましたが、店長や運営者はこのすべてをこなしながら、店長ならではの業務も併せて行っていかなくてはいけません。
特に、新規オープンをした店舗の場合は非常にぎぃうむが多く、肉体的な負担も大きくなります。

それを軽減させる唯一の方法は、サブマネージャーや副店長といった、開店から閉店までの通常業務を、一貫して任すことができる人材の育成です。
今回の実店舗編では「人材系業務」と銘打って、その中で育成法についても解説しますので、ぜひ最後までお付き合いください。

ここがまとめポイント!

  • いつも定刻に開店・営業できることが重要。
  • 店全体の接客マナー向上を意識する
  • 店舗の販売能力にあった商品を吟味
  • 資産保持のための清掃作業も意識すべき
  • 閉店を任せられるほどの人材育成が急務
小テスト
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【正解】2:接客をあまりしないスタッフへの、接客マナー教育は必要ない。

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