店舗運営のAtoZ全31回

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Lesson6 業務改善編

28電子会議の実施による業務改善未学習

ここで学ぶ概要

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ミーティングは運営方針を決めたり、店長や運営者の意図をスタッフと共有していくために定期的に開催する、店舗における大切な業務の1つです。

また、多店舗展開をしている場合では、企業全体としての意思決定のために各店舗の責任者クラスを集めた、店長会議などを実施する必要もあります。

そして、ICTツールを活用した「電子会議」に転換することにより、効率性のアップやコストカットにつながるとして、多くの店舗や企業がその採用を始めています。

そこで、「業務改善編」第3回目となる今回は、そんな電子会議とはどういったもので、どんなICTツールを活用すれば開催できるのかについて、以下の項目に沿って解説をしてまいります。

  • 電子会議の種類・特徴と活用するツール
  1. ペーパーレス会議
  2. テレビ会議
  3. WEB会議
  • まとめ

電子会議の種類・特徴と活用するツール

1店舗のスタッフや複数店舗のスタッフが、顔を突き合わせて行う「通常会議」では、お互いの息遣いや雰囲気を肌で感じながら、議題について意見交換をすることができます。

しかし、忙しい日常業務の合間を縫って行う通常会議には、時間や手間さらに移動費・資料作成などといった、開催コストもかかるものです。

一方、今回解説を進めていく「電子会議」とは、ICTツールを活用して開催する会議・ミーティングのことであり、通常会議で発生してしまう時間的・金銭的コストの負担を減らすことができるのです。

以下では、大きく分けて3種類ある電子会議の特徴やメリット、さらに活用していくICTツールについて、お話をしてまいります。

1、ペーパーレス会議

開催のために活用するICTツールが、すでに手元にあることも多く、通常会議から最も速やかに移行できる電子会議が、ペーパーレス会議です。

通常会議ではまず、パソコンによってデータベース化した店舗の各資料の中から、会議に必要なものをピックアップしながら資料を作成し、プリンターによって紙面化します。

その点、ペーパーレス会議ではその名の通り資料を紙面化せず、作成した会議資料をデータのまま各スタッフの端末に送信・共有し、それをもとに議論を交わしていく会議のことを指します。

併せて、パソコン内で作成したグラフや表などといった参考データを、液晶モニターやプロジェクターを活用して「見える化」すれば、より参加者にとって議論を進めやすい環境を整えることも可能です。

【ここがポイント!】
~一堂に会するという面では通常会議と同じ~
紙面化する手間やコストの削減、さらに視認性の向上による、有益な議論の活発化に役立つペーパーレス会議ですが、開催日時に参加予定者が1ヶ所に集合しなければならないとい点は、全く通常会議と同じです。

会議やミーティングはできうる限り、所属するスタッフ全員参加で開催された方が、店舗としての意思統一が図れますし、有益な意見が出てくる可能性も向上します。

スタッフ数が多くスケジュール調整が難しいケースや、多店舗展開をしていて参加者予定者が遠方にいる場合などでは、ペーパーレス会議の開催に合わせて、さらなる改善案を検討していきましょう。

2、テレビ会議

次にお話ししていくテレビ会議とは、専用のカメラを使い遠隔地にいる参加者と、テレビ画面を通してディスカッションを進めていく会議のことです。

主に単独店舗ではなく、多店舗展開をしているケースで有効な電子会議であり、インターネットを介して各店舗で同じ会議資料データを共有し、会議を進行していくことになります。

このテレビ会議では、離れた場所にいる大勢の従業員と、議題について討論をすることができるうえ、ペーパーレスを併用すれば、効率化とコストダウンも同時に望むことができます。

【ここがポイント!】
~活用するICTツールの初期コストが高い~

テレビ会議を開催するには、複数参加者を鮮明に映せる専用カメラや、発言内容を聞き取りやすくするための、エコー・ノイズキャンセラーなどといった音響機器を、導入時に購入・整備しなければなりません。

併せて、専用のイントラネット回線の開設や維持・管理費用、さらにこれらハードウェアを完備した会議室の準備も進めなければならないため、その導入には大きなコストがかかってしまいます。

また、遠隔地との情報交換をすることができるとはいえ、結局は設備を完備して会議室という、限られた場所でしか開催できません。

店舗数や従業員数が多い場合は、導入を視野に入れていくこともありますが、1店舗においてテレビ会議を開催できる環境整備を進めていくのは、現実的ではないでしょう。

3、WEB会議

1店舗・事業所単位で導入しやすい電子会議と言えば、

  •  Skype(スカイプ)
  •  Facehub(フェイスハブ)
  •  chatwork(チャットワーク)
  •  appear.in(アピア―イン)

などといった、ビデオチャットツールを活用した、「WEB会議」となってきます。

これらは、「会議室」という空間の用意すら必要なく、チャットによる文字としての意見交換から、ビデオチャットによる顔を見ながらの打ち合わせもすることができます。

さらに、画像・動画・テキストなどの共有も可能なうえ、基本的な機能であれば「無料」で利用できます。

既存のビデオチャットを活用した、WEB会議の開催に必要なのは、パソコンとインターネット環境もしくは、スマホ・タブレットなどの携帯デバイスのみになります。

テレビ会議と異なり、専用機器の購入やシステム構築・管理をする必要もないため、小規模店舗でもすぐに運用を開始できるのが大きなメリットです。

【ここがポイント!】
~WEB会議にもデメリットはある~
どんな店舗でも簡単に、かつ低価格で導入が進められるWEB会議は、時間と場所を問わず参加できるのが大きな魅力です。

ただし、デバイスのある場所のインターネット環境に影響を受けてしまうことと、長時間・大人数での会議には不向きだという、デメリットがあります。

また、鮮明な映像と音声を確認可能なテレビ会議と異なり、ビデオチャットを活用したWEB会議では参加者の表情や声色の細かい変化を感じ取り、それに合わせた発言をすることが少々難しく、コミュニケーションが悪くなるという弱点があります。

とはいえ、例えば通常会議に参加することが難しい、遠隔地にいる従業員にのみWEB会議による参加を促すという、部分的な活用の仕方もあります。

さらに、メールや電話だけでは伝わりにくい細かな業務打ち合わせを、画像や動画を共有できる機能を生かして行うなど、ビデオチャットアプリを店舗の業務改善に大きく役立てる方法はたくさんあります。

まとめ

小規模で1つの店舗、かつスタッフ数が少ない場合では、わざわざテレビ会議を行うためのコストをかける必要はありません。

また、WEB会議についてもスケジュール調整がそれほど大変ではないため、通常会議で十分なケースも多くなってきます。

ただ、ペーパーレス会議については、小規模店舗であっても会議の効率化や活性化、省コスト化に合わせて、在庫・販売・人員管理などさまざまな業務改善にもつながってくるので、是非その導入について検討してみてください。

ここがまとめポイント!

  • 電子会議には、「ペーパーレス会議・テレビ会議・WEB会議」の3つがある。
  • 身近なICTツールの活用による会議資料の「ペーパーレス化」や、「見える化」を実施することにより、会議開催コストの節約や効率化、さらに活性化にもつながる。
  • 複数店舗・大人数での会議開催では、専用のカメラや音響機器イントラネットを活用した、テレビ会議も有効となる。
  • 大規模なテレビ会議の導入には、おおきな初期費用がかかってくるが、ビデオチャットアプリを活用したWEB 会議であれば安価に開催できるうえ、さまざまなシーンでの業務改善につながるのでおすすめ。
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【正解】1:ペーパーレス会議は、離れた場所にいるスタッフが参加できるものではないので、その導入で店舗の業務が改善されることを、全く期待できない。

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