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行列ができる店=人気店?集客のために必要な戦略とは

目次
●行列に並ぶ人の心理
●サクラは効果があるのか?
●口コミの威力
●行列ができる店の例1:焼きたてチーズタルト「BAKE」
●行列ができる店の例2:東京駅一番街の「東京ラーメンストリート」
●まとめ

行列ができている飲食店やテーマパークに並びますか?それとも並びませんか?

行列に並んでいる人はそれが30分であろうと1時間であろうと辛抱強く自分の順番が来るのを待っています。

そして行列に並ばないという人であっても、どういった対象が行列になっているのか知りたいと思うはずです。

花見や花火大会でも、景色の良い場所を取るために前日からその場で待っているという人もいます。

行列に並ぶ人や場所取りを行っている人の心理は「目標を達成するために、待つだけの価値がある」または「これだけ人が並んでいるのだから良いものに違いない、悪いものであるはずがない」という考えから来ています。

人間の行列への心理は、集客のための戦略として使うこともできます。
どういったことで行列が集客につながるのでしょうか。例を挙げて行列の集客効果を見ていきたいと思います。

●行列に並ぶ人の心理

行列に並ぶ人の心理はどうなっているのでしょうか。

コンビニエンスストア大手であるセブンイレブンのビジネスモデルについて書かれているある本の中で、行列に並ぶ人の心理を以下のように表しています。

安心感が高くなると購買度も高くなる「損したくない心理」「安心の心理」は、行列のできる人気店にも当てはまります。行列ができていると、とりあえず並ぶ人もいますが、「行列しているから」→「人気がある店」→「美味しい店」という連想が生まれるわけです。

(出典:こう書房、伊敷豊著『鈴木敏文がやっている「お客様心理」の読み方』)

つまり、行列を見て損失回避と価値の獲得を同時に(無意識に)行うことで行列に並び、さらにその行列を見ることで他の人間が同じように行動するようになります。

●サクラは効果があるのか?

「行列を作れば集客が見込める。ならばサクラを雇えばいい」と思うかもしれません。しかしサクラを雇って行列を作ったところでずっと集客が見込めるかといったら、そうではない場合が多いです。

消費者が商品そのものに価値が感じられなかったら、リピーターとはなり得ません。レストランなどの飲食店であれば「おいしくない」「価格が料理と見合わない」「店の雰囲気が悪い」などの要因があると簡単に人が離れていきます。

サクラを雇ったところで提供する価値そのものに問題があるので、当然といえば当然です。

上記の不満に対して消費者は「損」と感じるので、その後二度と足を運ばないということもあります。またその時感じたネガティブな感想を他の人に教えることで、それを聞いた人も「あのお店は良くない」という先入観を持ってしまい、わざわざ行くことはないでしょう。

●口コミの威力

集客において非常に重要な役割を果たすのが「口コミ」です。

普段、家族や友人とのなにげない会話のなかで「◯◯の△△っていうお菓子が美味しいよ」「人から聞いたんだけど、◯◯の△△が美味しいらしいよ」と聞くと、なんとなく気になりませんか?

その時は興味がなくて聞き流しただけでも、後日実際にそのお店を目にすると「これはこの前聞いた◯◯だな」と思ったりする人も多いと思います。

口コミを信じる理由というのも、家族や友人といった自分に近い信頼できる人からもらった情報だからです。これらの人たちは「自分に損をさせるようなことはしないだろう」という無意識の信頼があるので、口コミを信用するのです。

また、それは赤の他人が書いたネットでの口コミであっても、信頼の程度の差こそあれ多くの人が利用しています。

そこには「買い物に失敗したくない」という心理が隠れているからです。購入後に損をしたと感じないために、集められる情報を利用するのです。何も知らずに購入して後悔するよりは、色んな情報を集めてメリット・デメリットを事前に確認していた方がショックが少ないからでもあります。

行列ができる店の例1:焼きたてチーズタルト「BAKE」

ここで行列ができる店の例を見ていきましょう。

全国に店舗がある焼きたてチーズタルトを提供しているBAKE(ベイク)。
北海道札幌市の洋菓子店で冷やして販売されていたチーズタルトを、焼きたてで提供したところ大人気となり、現在では全国に店舗を構え店頭で製造・販売を行っています。

BAKEが人気の理由として、焼きたてのチーズタルトへのこだわりがあります。

焼き溜めをせず、粗熱を取る必要があり、箱詰めを行っていないことから注文して出来上がりを待つ必要があります。

そのため行列ができてしまい、行列にさらにお客さんが並ぶ、といった具合です。

しかし並んで買うだけの価値があり、このチーズタルトは外側がサクサクしていて中身がトロトロ・ふわふわの食感のマッチが消費者に受けています。値段も1個216円と安価なことから、まとめ買いをする人も多いです。

このBAKEの例からわかることは、「焼きたてのチーズタルト」というフレーズです。「焼きたて」「出来立て」という言葉に消費者は惹きつけられる傾向があります。

一見、焼きたてを提供することは時間がかかり、店側にとっても消費者にとっても効率が悪そうに見えますが、それがかえって商品価値を高めるという効果を果たしています。

また、BAKEのほとんどの店舗がビルの中のテナントのひとつとして入っており、立ち寄りやすいことも大きいでしょう。特に駅ビルや駅のコンコースでの行列は、非常に目を引き、駅を利用する人に「いつも並んでるな」という強い印象を与え、それだけで話題になりやすいのもメリットです。

行列ができる店の例2:東京駅一番街の「東京ラーメンストリート」

東京駅の地下街に東京駅一番街という飲食店や土産物を扱っているスペースがあります。

この中に東京ラーメンストリートがあり、現在8店舗があります。様々な人気店舗のラーメンを楽しむことができるテーマパークのような要素があります。その時の気分によって食べたいラーメンが選べるので、ラーメン好きにはたまらないでしょう。

また東京駅構内にあるということもあり、立地的にも集客しやすく「あそこに行けば色んなラーメンを食べられる」という印象を与えることもできます。また近くにスイーツや土産物販売が行われているエリア(Tokyo Me+、東京おかしランドなど)があるので、そちらに寄るついでに食事も取るという人も少なくないでしょう。

もともと行列ができる有名なラーメン店ばかりが集まっているため、集客力については問題ないことはもちろん、他の店舗のラーメンも試してみたくなり、リピート訪問する可能性も高まります。

東京ラーメンストリートの中でも人気の店舗となると、常に行列ができている状態で待ち時間が30分~1時間となることも珍しくありません。今ではこの東京ラーメンストリートは観光地の一つとしても認識されるようになってきています。

また、麺類は麺が伸びるという性質上時間をかけて食べる客はそれほどいないため、回転率も良いという利点もあります。混んでいない店舗であれば、移動のために駅を利用する忙しいサラリーマンでもすぐに食べられるというイメージにもつながっていることでしょう。

●まとめ

以上の2つの例から、行列ができる店は集客において

  1. キャッチフレーズ
  2. 印象
  3. 立地の良さ

の条件をうまく揃えていることがわかります。

行列は一目見ただけで人に価値のあるものだという印象を抱かせ、安心感を与えることができます。

たとえ待つことになっても、その先にある価値の獲得ために人は辛抱強く行列に並びます。確実に良いものを得るための心理が働く行列のしくみはそのまま店舗の集客に生かすことができます。

良いものを作って売るというのはごくシンプルなことのように思えますが、売れるための戦略はまた違った切り口となります。

人が何を求めているか分析すること、またそれに対して明確でわかりやすい価値を与えること。これが集客を成功させるための鍵です。

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