店舗運営のAtoZ全31回

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Lesson4 マーケティング編

14マーケティングとは何か~前編~未学習

ここで学ぶ概要

この講座は約7分で読めます

ビジネスにおいて、マーケティングという言葉自体は浸透しており、企業ではそれを専門的に行う部署を設置し優秀な人材を配置するなど、非常に重要視しています。
ただ、1店舗単位となると人員の問題などで、店長や運営者がマーケティングのすべてを取り仕切りながら、スタッフと協力をして戦略を練っていく必要があります。

そこで当ミライ塾では、「マーケティング編」と題しまして全4回、出来る限り分かりやすく、マーケティングという大切なビジネス戦略について、解説いたします。

その第1回目となる今回は、「マーケティングとはなにか」という、基本的ながら非常に重要なその概要について、以下の項目に沿いながら前・後編に分けて、詳しくお話してまいります。

  • マーケティングとは
  1. 市場調査
    2、データの精査
    3、商品企画・販売方法の決定
    4、来店客の反応・満足度調査
  • まとめ

マーケティングとは

マーケティングという言葉自体を辞書で調べると、

「顧客ニーズを的確につかんで製品計画を立て、最も有利な販売経路を選ぶとともに、販売促進努力により、需要の増加と新たな市場開発を図る企業の諸活動。」

となっています。
※出典元:goo国語辞典搭載「デジタル大辞泉」

ただ、そういわれてもピンとこない方もおられるはずなので、当塾ではマーケティングとはどういうもので、どう進めていくものなのかについて、

  • 市場調査
  • データの精査
  • 商品企画・販売方法の決定
  • 来店客の反応・満足度調査

という4段階に分け、以下でそれぞれの概要と進め方について解説をいたします。

1、市場調査

「顧客ニーズを的確につかむ」のが、マーケティングの第一段階であり、それを実現するには、適切な範囲に的確なタイミングで「市場調査」を実施し、データを入手する必要があります。
大きな会社やフランチャイズチェーンなどでは、国内津々浦々に渡るまでの市場調査を実施することもありますが、1店舗であれば店の所在地周辺への市場調査で十分でしょう。

店舗のある地域を入念に周って人の流れを把握したり、アンケート用紙を配布したりするのが、その具体的な方法となってきます。

また、市町村の公式HPをチェックすれば人口の増減はもちろん、男女・年齢層の比率などを調べることができるので、大きな意味での市場調査材料に利用するといいでしょう。

市場調査を行う「適切な範囲」についてですが、店舗で取り扱う商品・サービスにマッチした、調査範囲の設定が大切で例えば、

  • 日用品・・・トイレットペーパー、台所用品など
  • 食料品・・・米、パン、生鮮など
  • 汎用性の高いサービス・・・理容店、美容室、飲食店など

などを取り扱う店舗では、車や公共交通機関などの移動手段で、10~15分程度が移動時間となる、10km圏内の狭い範囲で「密度の濃い」市場調査をした方がいいでしょう。

一方、家具・家電・自動車などといった、販売価格が高めの商品を扱う店舗や、エステサロンなどの専門性が高いサービスを提供する店舗においては、ターゲットに設定すべき市場が、前述した汎用性の高い商品・サービスよりも、かなり広くなってきます。
狭すぎると、調査で得たデータの信頼性が下がってしまうため、もう少々広範囲にわたる市場調査を実施することを検討しましょう。

加えて、市場調査を実施するタイミングも重要で、夏場が繁忙期である商品やサービスの市場調査を冬に行ったり、ビジネスマン向けの商品・サービスの調査を休日に行っても、あまり有効なデータ収集に繋がりません。

具体的には、スーパーなら日常業務も大変ですが、何とか時間を作って夕飯前の買い物客が行き交う時間帯を狙って、市場調査を実施したほうが効果的です。

さらに、店舗の外で行う市場調査も重要ですが、お店の中も1つの「市場」であることを忘れてはいけません。
POSシステムなどを有効に活用し、どの時間帯にどの商品が良く売れているのかを把握するのも、市場調査に含まれてきます。

【ここがポイント!】
~調査内容の多様化も大切~
アンケートでは、具体的にどんな商品を求めているかや、どの程度の価格帯なら購入したいかなど、「直球の質問」を投げかけるのも大切ですが、

  • 年齢や性別義
  • 家族構成(既婚・未婚・子供の有無など)義
  • 住んでいる場所(詳細でなくとも町レベルまででOK)義
  • 店舗付近を訪れる頻度

などどいった至って基本的な情報も、その整理により店舗に役立つデータになりえるので、忘れずに質問の項目に加えておきましょう。


さらに、ECサイトに出店・ネット通販をしている店舗であれば、その購入履歴もマーケティング戦略を練っていくうえで、非常に重要なデータとなってきます。

2、データの精査~ベネフィットを意識する~

店舗の内外に及ぶ市場調査で収集した、多くのデータを精査する上で大切になのが、「ユーザーが商品・サービスを購入する理由は何か」について知っておくことです。

具体的な例を挙げるとすれば、

  • お酒を買う・・・「液体」を求めているのではなく、日頃の疲れをいやしたり、ストレスを発散することが目的。
  • 風邪薬を買う・・・「小さな粒状の個体」が欲しいのではなく、風邪の症状を抑えて、早く治したい。
  • LED電球を買う・・・「ガラスの球体」が欲しいのではなく、家を明るく照らし続ける、長寿命さを求めている。
  • 電動インパクト工具を買う・・・「鉄とプラスチックの塊」ではなく、DIYを気軽にしかも簡単にできることを望んでいる。
  • ガソリンスタンドで手洗い洗車を買う・・・「スタッフの手間と専用の洗剤」を求めているのではなく、楽に速くプロの手で愛車をキレイにすることが目的。

などといったように、代金に見合うだけの「利益やメリット」を得られるかどうかが、商品・サービスの購入を決める理由になります。

マーケティングの世界では、それを「ベネフィット」と呼び、以降の商品・サービス企画や販売方法の決定において、データからこのベネフィットを的確に把握することが重要となります。

例えばですが、

「女性の比率が多い」
「学生の多い町である」
「オフィス街で夜間人口が少ない」

などという、ベネフィットに関わるデータが整理されているだけでも、それは次の段階となる商品企画や販売方法の決定に役立ってきます。

ですので、具体的なマーケティング戦略を練る前に得たデータを、ベネフィットが変わってくるであろうカテゴリーごとに、きちんと分類しておきましょう。

【ここがポイント!】
~宝の山をうまく生かすためのデータ管理~

ターゲットとなる市場範囲や、必要な顧客数が少なくて済む店舗においては、市場調査で得た情報をアナログ管理しておくだけで精査することができることもあり、店長や運営者1人の直感に頼ったマーケティングも可能な場合があります。

ただ、「3人寄れば文殊の知恵」ともいうように、店長や運営者が1人でデータ管理してマーケティング戦略を練るより、色々な人の意見を持ち寄ったほうが、より効果的なアイデアが飛び出してくることもあります。


つまり、せっかく苦労をして集めた店舗の宝ともいうべき市場情報は、スタッフ全員と共有しておいた方が、よりその価値が高まっていくという訳です。

店長や運営者は1人ですべてを抱え込まず、パソコンソフトなどを有効活用し、市場におけるベネフィットの方向性が「視覚」として誰しもがわかるように、グラフ化などをしておくと良いでしょう。

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【正解】1:市場調査では、店舗が取り扱う商品やサービスに合わせて、調査範囲やタイミングを決める必要がある。
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