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いくつ知ってる?飲食店を開業するうえでの資金調達法

飲食業に従事している方なら、いずれ独立し自分の城となるお店を開業したい、という夢をお持ちの場合も多いはずです。
ただ、飲食店の独立開業には大きな資金が必要であり、一体どのような方法でその資金を調達するのがベストなのか、詳しくご存知であるユーザーは少ないでしょう。

そこで、本記事では未来を切り開く第一歩ともいえる開業資金の調達方法について以下の項目に分け、詳しく解説していきたいと思います。

  • 主にかかってくる大きな開業資金
  • 開業資金の確保法とメリット・デメリット
  • 1、親や血縁者・配偶者からの資金調達
  • 2、友人・知人からの資金提供
  • 3、民間金融機関からの融資
  • 4、公的機関の融資制度を利用
  • 5、助成金の活用

なお今回は、店舗の出店場所やその規模、さらに経営方針まで本部の指示を仰ぐ必要があるフランチャイズ開業ではなく、それをすべて個人の意思で決めることができる、完全独立開業のケースに絞ってお話を進めて参ります。

一体いくらかかる?必ずかかってくる開業資金内訳

まずは基本的なことになりますが、どれほどの資金を見込んでいれば、独立開業が可能なのかを知っておかない事には、準備も何も始まりません。
そこでここでは、飲食店を開業する際に発生する資金のあらましを、概算ではありますがまとめてみたいと思います。

最大の出費!店舗確保資金

飲食店を開業するにあたり、最も多くの資金が必要となるのは、お店を出すことが可能な土地や、店舗そのものを確保するための資金です。

いわゆる「不動産取得費用」ですが、こちらは条件のいい場所に駐車スペースも確保して、店舗を1から新築すると、何千万円もの費用が必要となるため、自己資金を貯めるにしろ融資を受けるにしろ、非常にハードルが高くなります。

一方、賃貸であれば大きく初期費用を削減でき、初めての開業であればこちらの方が現実的ですが、住居の家賃より飲食店としての賃貸価格は非常に高額になっています。

立地条件にもよりますが、都市部の駅から徒歩で来れる範囲にある物件で、坪単価2~3万円だとすると、20坪程度の店舗を確保するにしても、月40万円程度はかかってしまいます。

重要なのは飲食店としての契約の場合、概ね家賃6か月分程度の保証料(敷金)を、契約時に準備しなければならないことです。
さらに、経営が安定しないことも予想されるため、最低でも4~5ヶ月分の家賃は初期開店資金として、確保しておくべきでしょう。

先ほどの坪単価2~3万円の店舗で試算してみましょう。
以下のように、店舗確保資金として最低でも、

  1. 保証料(敷金)・・・40×6か月=240万円
  2. 運転資金・・・40×4ヶ月=160万円
  3. 駐車場代、共益費、不動産業者手数料等・・・50万円

が発生し、合計で450万円程度は見ておかなければなりません。

居抜きなら節約も可能!設備投資費用

次に大きな資金を必要になるのが、厨房機器を買いそろえることや、店内の内装をリフォームするなどといった、設備投資費用となります。

こちらについても厨房機器やテーブル、カウンターなどを新調すると、軽く数百万円は飛んでいきます。
ですが、多少家賃は上がるものの、同業種の空き物件を居抜きで確保すれば、大きく節約可能です。

また最近では、厨房機器等をリサイクル品として購入できる専門店も増えてきましたので、そちらを利用すれば開業資金を抑えることができます。
ただそれでも、アップする家賃分や不足するものの購入費用は発生するので、設備投資費用として200万円程度は、見ておく必要はあるでしょう。

1つでも多く知っておくべき!5つの資金調達法とそのメリット・デメリット

前項でお伝えした大きな開業資金の他にも、宣伝広告費や人材確保費用、さらに細かい雑費がかさんでくるため、ごくごく小さな店舗であっても800~1,000万円程度は、開業資金を準備しておく必要があります。

こうなると、頑張って自己資金を貯めても不足するケースが出てきますが、足りない時に開業資金を確保するすべを、皆さんはいくつ知っているでしょうか。
ここからはその調達法を具体的に5つ紹介します。

1、一番簡単?親・親戚・配偶者からの資金調達

貯蓄など、自己資金だけで開業できるのがベストですが、もし血縁者や配偶者の中で開業資金を集めることが可能であれば、かなりスムーズにお店をオープンすることができます。

こちらについては、いたってシンプルな調達法ですので、その方法について当塾が指南することもないでしょう。
ですが、1つだけアドバイスをすると、たとえ血がつながった相手でも人生の伴侶であっても、金銭の授受についてはきちんとしておくべきです。

「借金」として資金を提供してもらうのか、それならば返済期間や利息はどうなるのか、はたまた返済義務のない「支援」であるのか、などについて書面化しておくことで、後々の金銭トラブル発生を防ぐことができます。

【ここをチェック!】

親族総出になっても開業資金が不足した場合、後ほど紹介する「融資」によって補うこととなります。
そして、融資の審査では借り手の「資産」の量が大きく影響しますが、「親族からの資金調達分」も、自己資金という「資産」として加味される可能性があります。
返済義務が発生する場合は難しいですが、純粋な支援である場合では開業資金調達並びに、その後の運転資金確保のための融資審査が、若干なりと有利に運ぶこともあります。

信頼関係なしでは成立しない他人からの資金調達

続いて飲食業界でポピュラーなのが、

  • 前職飲食店オーナー・店長・同僚
  • 友人・知人
  • 顧客などのパトロン

などといった、第三者からの開業資金調達です。
飲食店開業の場合、経営者の料理人としての腕や、接客技術に信頼がおかれると、上記のような立場の第三者でも資金を提供してくれるケースが、他の業界より多くなります。

ただし、血縁者や配偶者以上に金銭トラブルへの配慮が必要なうえ、開店資金の提供を盾に店の利益からロイヤリティーを求められるケースもゼロではないので、しっかりとした契約書の作成等をしておいた方が安全です。

【ここをチェック!】

他人からの資金調達の場合、各金融機関や公的機関が先程述べた血縁者などからの資金調達のように、自己資金として合算し審査で高評価してくれることはありません。
なぜなら、他人からの資金提供の場合、それが融資を受けるための「ダミー」であることも少なくないためです。
つまり、とりあえず「見せカネ」として資金提供をし、豊富な自己資金があると審査の時だけ思わせておいて、融資決定後のすかさず資金を他人に返す方法で、審査をパスしようする行為が以前続出したからです。
結果として融資の審査担当者は、十分に警戒をして審査をしてきますので、出所のはっきりしない資金がある場合では、逆に審査が通過しづらくなる可能性もあるので注意しましょう。

2、低金利!公的機関の用意している開業資金融資制度とは?

飲食店をはじめとする、中小事業者がどんどん誕生したほうが消費も高まり、雇用の創生や税収の増加など、経済に与える好影響が多く出てきます。
そのため国としても、新規開業者を支援するための「開業資金の貸付制度」を設けており、日本政策金融公庫の融資制度はその最たるものです。

こちらでは、

  • 新規開業資金
  • 女性・若者・シニア起業家支援資金
  • 再挑戦支援資金
  • 中小企業経営力強化資金

などが用意されており、いずれもその限度額は7,200万円と高額で、これだけあれば、店舗の新築も視野に入れることができます。
また、運転資金としても一部運用可能(4,800万円を限度)なうえ、最長20年返済とゆとりのある返済ができます。
さらに、新規開業者には大変うれしい、2年以内の「返済据え置き期間」まで設定できるので、経営が安定してから返済スタートといったことも可能です。

【ここをチェック!】

上記で紹介した、日本製先金融公庫の事業資金貸付のうち、もっとも飲食店開業時に適していると一押ししたいのが、「中小企業経営力強化資金」です。
無担保・保証人なしで借り入れができるうえ、以下の3つポイントにより不慣れな開業資金調達もスムーズに進めることができるため、初めて飲食店を開業を目指す方には、特におすすめです。

理由1 同様の貸付制度である「新創業融資制度」より低金利!

日本政策公庫が用意している、飲食店の開業資金調達手段としてよく利用されているものに、「新創業融資制度」があります。
中小企業経営力強化資金は、それに比べると「約1%」金利が安いのがポイントで、たったそれだけと思った方は、もしかしたら経営には向いていないかもしれません。
仮に、1,000万円の融資を受け最長である20年間で完済した場合、元利均等で計算すると実に100万円以上、トータルでの金利支払い分が変わってきます。

理由2 金融機関に赴く必要なし!

飲食店の開業を目指す方は、その店舗準備の確認からメニュー選定、さらに集客のためのチラシ考案からスタッフの面接・教育などなど、とにかくあわただしく忙しいのが常です。

そして、金融機関で開業資金の融資を受けるときには、通常何度も本人が店舗に赴き、手続きを進めなければいけません。
しかし、「認定経営革新等支援機関」の支援を受けることになる、この中小企業経営強力化資金では、専門家に融資の手続きの大半を代行してもらえるメリットがあります。

理由3 専門家同席のもと面談審査が受けられる!

理由2と関連してきますが、事業資金の融資審査において、表に大きな要素となるのが融資担当者との面接です。

ここで大きく、独立開業への意志の強さと情熱をアピールできれば、当落線上にあった場合、審査通過に傾いていく可能性も出てきます。

ただ、大きな融資でもあるため大抵の人が緊張からしどろもどろとなり、反対に不信感を抱かれて、マイナスポイントになってしまう可能性もあります。

しかし、中小企業経営強力化資金での審査は、認定経営革新等支援機関の事務所で受けることが可能であり、専門家の同席を依頼すれば、慣れない面接における質疑応答への適切なサポートを受けることも可能です。

開業資金として利用可能な金融機関の融資はある?

前項で紹介した公的融資制度は、もともとが企業者の支援を目的としているため非常に低金利なのはいいですが、少々時間がかかることと審査が厳しめなのがネックです。
一方、住宅ローンやマイカーローンを提供している

  • メガバンク
  • 都市銀行
  • 信用金庫
  • 信販会社
  • 消費者金融

などでは、無担保・保証人なしで利用できる、事業者専用のローンも準備されています。
それを利用して、開業資金を調達しようと考える方も多いでしょうが、結論から言うと一般的な事業者ローンは、開業資金として運用することが原則禁止されています。

ただし、一部都市銀行やネット銀行には、「開業資金」として利用可能なローン商品を用意しているところも、数行ですが存在します。
限度額が、公的機関のものよりかなり少なく金利も高めですが、非常に借りやすく融資までのスピードも速いため、「あと少し足りない」というときに、しっかりと計画を立てたうえであれば、十二分に利用価値が出てきますので、しっかりと情報を集めましょう。

【ここをチェック!】

なお、各金融機関には原則開業資金に利用できないプロパー融資のほかに、地方自治体にある「信用保証協会」の保証を付けることで、大きな開業資金融資を受けることができる、「信用保証付融資」があります。
ただ、何度も役所や金融機関に出向く必要があり、中小企業診断士と接見・ヒヤリングをしないと審査が進まず、書類の提出等の手間を併せると、融資まで2~3ヶ月程度かかってしまいます。
さらに、飲食店への融資の場合、営業許可証の発行と確認をもって融資がスタートすることが多いですが、営業許可証が出ているということは、開店準備が完了している状態とイコールです。
つまり、すでに改装や厨房の準備なども済み、かなりの開業資金を費やしているということですので、あまり意味をなさず飲食店の開業資金調達法としては不向きといえます。

助成金・補助金

最後に、開業資金として利用することは不可能ですが、

  • キャリアアップ助成金
  • 創業補助金

などといったものも、飲食店の資金調達法としてよく活用されています。
ただし条件の中に、「開業して1年以上が経過した事業者」という項目があるため、残念ながら開業資金の調達には利用できません。

とはいえ、いずれも好条件で資金調達が可能なので、開店後の運転資金調達時には、有効な手段の1つになるでしょう。

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