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日本でのAIコンビニ開発は進むか?Amazon GOとの違いは?

アメリカ・シアトルで2018年1月22日に『Amazon Go』がオープンしました。Amazon Goは、最新AI技術を活用したレジのいらないコンビニです。オープン前から非常に話題となっていたため、開店後さっそく多くの人がAmazon Goでの買い物を体験するために店舗に足を運んでいます。

Amazon Goでの買い物は非常に簡単で、入店するときにスマホにQRコードを表示させスキャンするだけで入場でき、その後は手に取った全ての商品が請求されるしくみとなっています。もし一度手に取った商品の購入をキャンセルしたい場合は、棚に戻すだけでキャンセル処理が完了します。

今のところシアトルの1店舗しか利用できませんが、今後業績が伸びるにつれ将来的には店舗展開の可能性もあるかもしれません。日本にAmazon Goが上陸するかはまだわかりませんが、もしAmazon Goが日本にも展開するとなれば小売業者は少なからず危機感を覚えるでしょう。日本国内でもAmazon GoのようなAIを駆使したAIコンビニの開発が進んでいます。

以下では、日本国内で進んでいるAIコンビニについて最新情報を紹介していきたいと思います。

日本ではJR東日本が初めてAIコンビニ実証実験

2017年11月20日~26日の5日間限定の無人店舗実証実験がJR大宮駅(埼玉県さいたま市)でおこなわれました。このイベントはJR東日本とベンチャー企業が協力したプロジェクト「JR東日本スタートアッププログラム」から始まり、駅構内店舗で働くスタッフ不足の解消と混雑時のレジ待ちを解消するための実験でした。

仕組みとしては次のようなものです。
ゲートに設置されている機器にSuicaをかざして入場すると、あとは自由に商品を選ぶだけ。Amazon Goのように店内に設置されたカメラで商品と来店客を認識・トラッキングし、商品在庫は棚に設置されている小型カメラでカウントをおこないます。

精算はベンチャー企業であるサインポストの「スーパーワンダーレジ」という無人レジシステムによって支払いが可能。支払いはSuicaを専用の機器にかざすことで決済することができます。

こちらはイベントで発表された紹介動画です。

Suicaでの支払いが非常にスムーズであるのが印象的です。

一方、気になるのが日本の大手コンビニチェーンの動向です。AIコンビニの開発はどこまで進んでいるのでしょうか。

ローソンは「ローソンイノベーションラボ」で実験中

ローソンでは大手コンビニチェーンのなかでも特に具体的なAIコンビニの実用化が計画されています。

ローソンは2017年10月に実証実験をおこなうための「ローソンイノベーションラボ」を東京都港区に開設。ローソンは深夜時間帯のみ運用をおこなう無人コンビニを2018年春にオープンすることを発表しています。深夜の時間帯に無人レジによってスタッフの負担を減らし、少ない人員で営業をおこなうことが目的です。AIコンビニの実用化によって入店者数や来店客の属性、手に取った商品、決済した商品など、様々な角度から詳細かつ正確にマーケティング分析をおこなうことができます。

ローソンではスマホ、ICタグ、RFIDを用いた実験をしており、具体的には以下のような決済手段の実証実験が進められています。

  • 専用アプリを用いて商品ごとに客がバーコードを読み取る
  • ICタグでゲート入場、決済はLINEのメッセージで電子レシートを受領
  • 商品カゴを機械に入れて操作をおこなうレジロボが袋に詰める作業から精算まで一貫しておこなう

ローソンはメディア向けに実験動画を公開するなど積極的に宣伝もおこなっています。ローソンはコンビニチェーンのなかでもAIコンビニの実用化において一歩先んじていると言えるでしょう。

参考:ローソン
https://www.lawson.co.jp/lab/tsuushin/art/1313189_4659.html
毎日新聞:ローソン次世代コンビニ、無人化? 人手不足対応、自動で会計 実験施設公開
https://mainichi.jp/articles/20171205/ddm/008/020/030000c
流通ニュース:ローソン/最新IoT技術を結集、イノベーションラボ公開
https://www.ryutsuu.biz/report/j120721.html

ファミマのAIコンビニ「ファミマミライ」

大手コンビニチェーンのファミリーマートもAIコンビニの実用化に向けてコンセプトムービーを発表しています。動画のなかでは、AI技術を駆使したコンビニを「ファミマミライ」と名付けて紹介しています。LINEが開発しているAIプラットフォーム「Clova(クローバー)」を用いたAIコンビニの実用化を目指しています。

ファミマミライのコンセプトムービーでは次のような機能が紹介されていました。

  • 近くのファミリーマート店舗を通知する
  • 商品情報や割引情報を商品棚のディスプレイから得る
  • 商品の在庫管理を自動でおこなう、商品補充も自動
  • LINE Payを用いた支払い

ファミマミライが他のAIコンビニと大きく異なるのが、無人店舗ではない点です。コンセプトムービーでは、AI技術を駆使して人間の仕事を補助的におこなう映像が流れていました。
近年発表されているAIコンビニは、ほとんどが店員を配置しない無人型を目指していますが、ファミリーマートは来店客と店員の間でのコミュニケーションを今後も続けていくことで差別化を図っていくのかもしれません。

ファミリーマートは伊藤忠商事、LINEと協力してファミマミライの実用化を目指していますが、AIコンビニの具体的なオープン予定についてはまだ発表されていません。

セブンイレブンは商品・在庫管理でAIを活用

セブンイレブンを展開するセブンアンドアイホールディングスは、三井物産と共同でAIを取り入れたコンビニの開発を進めると発表しました。しかし他のコンビニと異なるのは無人レジではなく、AI技術を商品開発と在庫管理に生かす予定と報じられています。

参考:朝日デジタル、三井物産、セブン&アイとAI分野で連携強化へ
https://www.asahi.com/articles/ASK5J428KK5JUTFK008.html

一方、韓国のセブンイレブンでは2017年5月にロッテワールドタワーで試験がおこなわれました。
静脈認証決済を用いた新しい試みの決済方法で、韓国富士通、富士通フロンテックが手のひら静脈認証装置「PalmSecure™」を提供しています。

日本国内のセブンイレブンでは自動販売機で商品を販売するミニコンビニの整備についてのニュースも出ていますが、日本国内でも韓国の試験店舗のようなAIコンビニが出現するかについて具体的には発表されていません。

AIコンビニより自販機コンビニが先に出現する?

AIコンビニでは無人化を目指していますが、もっとシンプルに商品を販売できるのが“自動販売機”です。セブンイレブンやファミリーマートが発表しているのが自動販売機での商品販売で、商品の保存温度を設定することでおにぎりやパン、サンドイッチなどの軽食を置くことができます。自動販売機を設置することによってデータセンターなど高いセキュリティが求められる企業で働く人や、郊外の製造工場で働く人が買い物をしやすいように環境を整えることが可能です。

セブンイレブンは「セブン自販機」と呼ばれる自動販売機を今年度中に500台設置予定と報じられています。

参考:マイナビニュース、セブン-イレブン、「セブン自販機」を2018年度中に500台設置へ
https://news.mynavi.jp/article/20170920-seven/

また、現在はファミリーマート傘下のam/pmが最初に手がけた自販機型のコンビニを引き継ぐかたちで、ファミリーマートは「自販機コンビニ(ASD)」の設置を増やしています。

参考:ITメディア、ファミマの「自販機コンビニ」がどんどん増えている理由 (1/5)
http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1709/13/news009.html

自販機コンビニであればレジ係やサービスのための人員が必要なく商品を補充するだけで済みます。AIコンビニほど選択肢はないでしょうが、自販機コンビニはニッチなところで需要がありそうです。

まとめ

Amazon Goの出現によってAIコンビニの開発がより一層盛んになった印象を受けます。日本のコンビニチェーン各社はAIコンビニの開発やAI技術を取り入れた店舗経営など、様々な試みによって差別化を図ろうとしています。

AIコンビニが普及することによって、店舗経営者にとって悩みのひとつである人手不足を解決することができる上に、利用客の利便性を高めることのできます。今後日本でどのように広がっていくのか期待が高まります。

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