• このエントリーをはてなブックマークに追加

We Chat Payはインバウンドに効果大!導入方法やメリットについて

中国人が多く利用しているスマホ決済サービス「WeChat Pay」をご存知ですか?

WeChatとは中国人の多くが利用するSNSサービスですが、WeChatに搭載されているQR決済サービス「WeChat Pay」が決済方法の1つとして広く普及しています。しかし日本ではまだ馴染みが薄いため、インバウンドビジネスを狙う日本の店舗運営者としては、「WeChat Payの導入メリットはあるのだろうか?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。

中国でのWeChat Payの使われ方や、日本の店舗がWeChat Payを導入するメリット・導入方法について詳しくご紹介します。

【目次】

WeChat Pay(ウィチャットペイ)とは中国人にとって欠かせないサービス

WeChat Payはいわば中国版のLINE

WeChat Payとは、中国で8億人もの人が利用しているSNSツールに搭載されているQR決済サービスです。WeChat Payを運営するのは、中国のテンセントという企業です。テンセントは、2019年3月末時点で世界時価総額ランキング8位になるほどの巨大企業です。

※テンセントについて詳しくは、「アリババとシェアを二分する中国のIT大企業Tencent(テンセント)」をご覧ください。

実は、中国ではLINEが使えません。中国には言論統制があるため、LINEに限らずTwitterやGoogle・Facebookといった外国産のSNSは利用できません。そのため、中国ではWeChat Payをはじめ中国独自のサービスが普及しているのです。

WeChat Payの大きな特徴は、幅広い決済機能。LINEのようなコミュニケーションだけではなくQRコードによる決済ができるため、多くの中国人が利用しているのです。

WeChat Payできることはスマホ決済だけではない

以下のように、WeChat Pay決済では中国国内のあらゆる支払いが行えます。

  • QRコード決済
  • 個人間での送金
  • オンライン決済
  • 投資
  • 公共料金の支払い

WeChat Payのように公共料金や返済までできるシステムは、まだ日本にはありません。中国では交通違反の罰金までWeChat Payで決済ができ、広く浸透していることをうかがわせます。

中国本土では「現金NG」の店舗もある

日本の小売店では、クレジットカードが使えず現金のみというケースも少なくありません。しかし中国では「現金NG・キャッシュレス決済のみ」という店舗もあり、日本と真逆の減少が起きています。

さらに驚くのは、小さい商店になるほど現金NGのケースが多いという点。店舗に小銭を置かないため「現金の支払いはOKだが、お釣りは返せない」と言われ、驚く日本人観光客も多いといいます。

セキュリティが高くない小さな商店では、盗難や強盗被害に遭うことを恐れて小銭を置かないことも珍しくないのでしょう。

中国では現金のマイナスイメージが強い

中国でWeChat Payによる決済が進んだのは、「現金を使いたくない」という中国人の心情が影響しています。中国と日本では、現金の価値観が違います。

偽造通貨が多い

中国はアジアの中でもキャッシュレス文化が進んでいる国。その背景には、日本ではめったに起こらない偽造通貨の存在があります。

「中国では偽札が多い」とよく言われますが、ATMから偽造通貨が出てくることがあるほど深刻な問題です。個人間でも現金を回収する時は、現金に専用のライトを当てて、偽造通貨でないことを確認する習慣もあるほどです。

たとえ本人が偽札と知らずに使ったとしても、運悪く通報されると使った人の過失となります。学校の教科書代の回収でも、紙幣の通し番号も一緒に学校に提出して、偽造通貨にすり替えられないように気を配っているのです。

汚れた紙幣は触りたくない

数年前まで中国は日本以上に財布を持たない人が多く、紙幣を無造作にポケットに入れているため紙幣はボロボロになっていたそうです。

日本でも使いこまれた紙幣は出回っていますが、中国の比ではありません。そのため中国人は、「汚れた紙幣は触りたくない」と思っていたようです。

WeChat Payのようなスマホ決済は現金を触る必要がなくなり、多くの中国人が安堵しています。2016年には中国のスマホ決済額が600兆円を超えました。これは前年比で見ると倍増しており、ここ数年で”超”・キャッシュレス化が進んだことを表しています。

参照:東洋経済ONLINE 現金NGが当たり前、激変する中国「決済実情」より
https://toyokeizai.net/articles/-/191667

中国人は家賃や病院の支払いもWeChat Payを利用

中国ではWeChat Payの利用シーンは多岐に渡っており、たとえば家賃の支払いでもWeChat Payが使われ、大家さんとWeChat Payのアカウントを交換して決済するという人もいます。

また、WeChat Pay自体に病院の予約機能があり、決済も行えます。中国のある病院では支払いの50%がWeChat Payによる決済となっており、普及率の高さを物語っています。

中国と日本の大きな違いとして、“検閲”があります。政府の批判や犯罪につながるような会話がないか、WeChat Pay上の会話の内容を中国政府が検閲しているようです。

検閲自体が問題視される面はありますが、中国人はWeChat Payセキュリティ面にも納得しています。

インバウンドビジネスで活用できるWeChat Pay

日本ブームが起こり、多くの訪日外国人が観光に訪れています。訪日外国人はアジア圏の人が多く、日本政府観光局の調べによると最も多いのが中国でした。2018年にはついに800万人を突破していますし、オリンピック開催地ということで日本への観光客はさらに増える見通しです。

中国人といえば、日本の日用品などを大量に購入する“爆買い”が注目されています。小売店では、中国語に対応できる販売員を配置したり免税カウンターを設置したりと対応に追われていますが、中国人にとって常識であるWeChat Payが使えない点はデメリットでした。

「日本はキャッシュレスが進んでいない」「遅れている」と感じる中国人は多いため、インバウンドビジネスに参入するならWeChat Payの決済システムは導入しておくべきです。

インバウンドビジネスではWeChat PayとAlipayに対応しておきたい

中国人観光客が多く利用する店舗なら、WeChat Payのほかに「Alipay(アリペイ)」も導入しておきたいところです。

Alipayとは、中国のEC市場で80%以上のシェアを誇る巨大ECサイト「タオバオ」の公式決済方法。実はWeChat Payよりもシェア率の高いスマホ決済方法といわれています。

WeChat PayとAlipayを導入すれば、中国人観光客が決済に困ることも少なくなるでしょう。

WeChat Payの導入は店舗側にも多くのメリットがある

導入自体が集客アピールになる

WeChat Payはコミュニケーションツールであり、巨体なSNSです。中国人が日本で利用したお店の口コミなどもシェアされており、中国人に向けた露出度が高いというメリットがあります。

WeChat Payは、LINEと同じように「タイムライン機能」があります。友達登録をした人にしか公開されず、自分が行ったお店などの写真の投稿が可能。中国でもSNSを使った宣伝が普及しており、「We Chatビジネス」ともいわれています。

観光客が日本の店舗を利用した口コミをWeChat Payで拡散すれば、「自分もあのお店に行ってみよう」と刺激を受ける人も増えます。WeChat Pay なら支払が効率化するだけではなく、SNS集客というメリットも見込めるのです。

言葉が通じない、日本円を持っていなくても決済できる

WeChat PayはQRコードをかざすだけで決済できるので、店舗スタッフが中国語を話せなくてもトラブルが起きにくくなります。

観光庁が行った調査によると、旅行中に困ったこととして「両替やクレジットカードを利用できるところが少ない」と挙げる訪日外国人が多いことがわかりました。地方に行くほどその割合は増え、対応の必要性を感じさせます。

商品やサービスで価格は違いますし、スタッフがネイティブな中国語を身につけるのは時間もコストもかかるでしょう。WeChat Payなら現金を使わないため、中国語がわからなくても値札とQRコードを差し出せば決済可能です。

使い慣れたWeChat Payなら、中国人観光客も不信感なく決済に応じてくれるでしょう。

導入にかかるコストはかなり低い

WeChat Payは導入コストが安く、気軽に導入できます。店舗はクレジットカードのように専用端末の準備も不要ですし、月会費もかかりません。発生するのは決済時の手数料のみなので、ネックになりがちな費用問題はクリアしやすいでしょう。

店舗がクレジットカード決済を導入する場合、手数料の高さが1つの壁になります。しかしWeChat PayのQRコード決済なら、クレジットカードよりも手数料が安く店舗にとって大きなメリットです。(手数料は代理店によって異なります)

WeChat Payは利用者が提示するQRコードを読み取れば決済できるので、店舗はiPadなどのタブレットを準備するだけでOKです。

“タビマエ”のアピールに効果的

インバウンドビジネスの業界では、タビマエ・タビナカ・タビアトという言葉があります。

旅行先を決めてコースを考える「タビマエ」、旅行の真っ最中を「タビナカ」、旅行に行った後SNSなどで写真を共有する「タビアト」ですが、WeChat Payの導入はタビマエの中国人に対してアピールの1つになります。

その理由は、先ほど触れたようにWeChat PayのSNS機能があるから。訪日前に店名を知ってもらえれば、日本の観光コースに追加される確率が高まります。

WeChat Payのキャンペーンも開催される

日本のスマホ決済サービス「PayPay(ペイペイ)」は、100億円あげちゃうキャンペーンを行って認知度が高まりました。WeChat PayではPayPayのように現金還元キャンペーンを定期的に開催しています。

WeChat Payを運営するテンセントは、中国のお正月である「春節」などの大型連休に合わせて、現金還元や割引といったキャンペーンを実施。

WeChat Payのキャンペーン期間中は、日本の店舗でも中国人のWeChat Pay決済が促進されます。キャンペーン効果によって、高額な商品も売れやすくなるかもしれません。

WeChat Payの導入方法について

代理店を通して導入する

日本の店舗がWeChat Payを導入する際は、代理店を通す方法が一般的です。代理店は日本にあるため、言語の心配もありません。

以下のような企業がWeChat Payの代理店になっています。WeChat Payは代理店を募集しており、すでに多くの企業が加入済です。加盟店は今後も増えていくでしょう。

・株式会社ネットスターズ
https://www.netstars.co.jp/WeChat Payment/
・株式会社アプラス
https://WeChat Pay.aplus.co.jp/
・JC Connect株式会社
https://www.jc-connect.co.jp/service/support.html

すでにクレジットカードを導入している店舗なら、自店舗と取引があるメーカーがWeChat Payの代理店になっているかもしれません。WeChat Payの導入を検討しているなら、一度確認してみるのもおすすめです。

専用の端末は不要

WeChat PayはQRコードを読み取って決済するシステムなので、カードリーダーやレシートプリンターは不要です。

WeChat Payを導入する店舗は、タブレットに読み取るためのアプリをダウンロードします。アプリはiOSとAndroid両方に対応しているので、iPadでもほかのタブレットでも構いません。

LINE Payを導入済ならWeChat Pay 決済に対応済

スマホ決済サービス「Line Pay」をスタートしたLINE株式会社は、Fintech(フィンテック)分野に注力。2018年にLine PayとWeChat Payの連携を発表しました。

連携によって、Line PayとWeChat PayのQRコード仕様が統一されます。これにより、日本人に向けたキャッシュレス施策も進んでいくでしょう。

参照:IT media NEWS LINE Pay、中国「WeChat Pay」と提携へ
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1811/27/news092.html

WeChat Pay の導入方法

WeChat Payを導入するために、店舗は以下の準備が必要です。

準備するもの

WeChat Payアプリをダウンロードする端末、インターネット環境

代理店への申し込み

まず店舗運営者は、WeChat Payの代理店に利用を申し込みます。(申し込みには「商業登記簿謄本」が必要です)。申し込み後は代理店による審査があります。

IDとパスワードの発行

代理店の審査を通過した店舗には、WeChat Payアプリの利用に必要なIDとパスワードが発行されます。

アプリのダウンロードとログイン

店舗側は準備した端末にWeChat Payアプリをダウンロードします。代理店から発行されたIDとパスワードを使ってログインします。

WeChat Payアプリのログインが完了すれば、QRコードの読み取りによる決済ができます。代理店からステッカー等の販促グッズが送られますので、店舗の集客に使いましょう。

日本政府はキャッシュレス化を推進している

日本はオリンピックによるインバウンドビジネスに向けて、訪日外国人が利用しやすいようキャッシュレス化を推し進めています。その流れで、日本人にもキャッシュレス文化を浸透させる動きが高まっています。

中国のように偽造通貨が出回らない日本ではキャッシュレス化にするメリットが小さく、他国に比べてキャッシュレスの決済比率が低いのが日本の課題といわれていました。

しかしスマホの普及によって、日本人にもキャッシュレスの機運が高まっているのです。

WeChat Payのようなスマホ決済サービスは、スマホの普及によりどんどん増えています。日本政府がキャッシュレス化を推進していることもあり、クレジットカードほど導入コストがかからず、現金管理のコストも削減できるのが店舗側の大きなメリットです。

特に中国人の利用が多い店舗では、WeChat Payの導入メリットは大きいでしょう。今や日本政府まで推進しているキャッシュレス決済ですから、検討している店舗はぜひ導入することをおすすめします。

記事に関連するサービス
  • ORANGE POS
  • デジベル
ORANGE POS構築事例

S-cubism ニュースレター登録

お役立ち資料ダウンロード
軽減税率対策5つのチェックリスト
店舗運営に役立つ流通用語集
体験させて購買に結びつける「売れる」デジタルプロモーション x Commerce(クロスコマース)
店舗スタッフの動画投稿から販売につなげる動画コマース「TIG commerce(ティグコマース)」
ページ上部へ戻る