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オンラインと実店舗をうまく活用する、UX世代の新しい買い物体験

生まれた時からインターネット環境に囲まれて育った若い世代の人たちは、SNSを最大限に活用し、ECサイトで上手に買い物をしている印象があります。

便利なオンラインショッピングは実店舗から若年層の消費者を遠ざけているようなイメージもありますが、実際のところはどうなのでしょうか。

今回は「UX世代」と呼ばれる消費者層が好む買い物体験の特徴や、オンラインショッピングまたは実店舗どちらで買い物をすることが多いのかを検証していきたいと思います。

【目次】

UX世代の意味とは

日本では若年層の消費者を便宜的に「UX世代」と呼んでいますが、海外では「Generation Z (Gen Z)」もしくは「ポストミレニアル世代」と呼ばれています。Generation Zの定義はいくつかありますが、おおよそ1995-2009年に生まれた世代のことを指し、年齢にすると10歳〜25歳。世界におけるこの世代の人口は2019年の時点で世界人口約77億人のうちの32%に当たります。※

※参考:Bloomberg、Gen Z Is Set to Outnumber Millennials Within a Year
https://www.bloomberg.com/news/articles/2018-08-20/gen-z-to-outnumber-millennials-within-a-year-demographic-trends

日本では少子化が続いているため、若年層をターゲットにしている場合どのような施策を行えば商品やサービスを購入してもらえるか非常に気になる企業も多いでしょう。

ところで、UX世代の消費者層は一体どのような買い物体験を好むのでしょうか。以下では、UX世代の買い物習慣についてまとめます。

UX世代の買い物のかたち

UX世代は買い物をする前にSNSで情報を集め、購入するかどうかを検討しています。
また、彼らは頻繁にスマホで写真撮影をし、SNSで他人にシェアをして共感されることを好みます。

Business Insiderの記事では、"They are the most photographed generation in the world's history”(世界の歴史の中でもっともカメラにおさめられた世代)と表現しています。

出典:Business Insider
https://www.businessinsider.com/gen-z-most-photographed-generation-changes-shopping-habits-2019-6

この世代の人々は、スマホとは切っても切り離せない世代といっても過言ではありません。

UX世代はどのような買い物体験を好むのか

UX世代の消費者は自分にとって心地よいライフスタイルに合った消費行動を好みます。例えばファッションについて言えば、流行しているものだけを身につけるのではなく、自分らしいスタイルを確立して他人とは一線を画すことを好むと言われています。

シェアリングサービスやレンタルサービスも有効に利用

SNSで共感されることを好むため、安価かつ流行をおさえているファストファッションを常に取り入れ多くの消費を行なっているように見えますが、近年ではシェアリングサービスやレンタルサービスが身近になり、モノをうまく循環するしくみが出来あがっているため、これらのサービスをうまく利用しています。日本でメルカリが人気になったのはこのような背景もあるでしょう。

シェアサービスで言えば、最近は全国的に自転車を貸し出すサービスをよく見かけるようになりました。またTimesのようなカーシェア、洋服で言えばAirclosetなどが挙げられます。

UX世代はモノの消費に関して合理的な選択をする

UX世代はモノを所有することに重きを置かず、むしろ「合理的な選択を好み、うまくモノを循環させ、他人と体験を共有する」特徴があります。

サービスをうまく使いこなしている人だと、「流行が終わりそうなタイミングがわかるとメルカリなどで売り、それを軍資金にして新しい物を購入する」という人もいます。情報収集能力に長け、流行や時代の流れを非常に敏感に読み取っていると言えるのではないでしょうか。

UX世代の顧客をターゲットにするためには

UX世代の顧客は一見ECサイトでの買い物を他のどの世代よりも好むように見えますが、実際はそうでもないようです。

UX世代は他の世代と比較して実店舗での買い物を好む?

UX世代は他の世代と比較すると、実店舗での買い物をより好むという調査結果が最近になって報告されるようになりました。

例えばValuePenguinという記事では次の調査結果をまとめています。イギリス・オーストラリア・アメリカ市場において年間売上げ1,000万〜1億ドルの400の小売業者と1,200人の消費者を対象にした年代別の買い物動向調査において、ミレニアル世代とGeneration Z世代の43%は他のどの世代よりも実店舗での買い物をする可能性が高いという結果が出ました。一方で、それより上の年代になると、意外なことにGeneration Z世代よりもオンラインでの買い物を好むという結果が出ました。Generation X(1960~1970年代に生まれた世代)では29%、団塊世代では13%という結果でした。

参考:ValuePenguin
https://www.valuepenguin.com/news/gen-z-millennials-biggest-supporters-brick-mortar-stores

またNational Merchantsの記事でも似たような事例が挙げられています。
HRC Retail Advisoryという小売コンサルタント企業が行った調査では、18歳から41歳までの1,350人の買い物客とGeneration Z世代の買い物習慣を比較したところ、若い世代は実際には実店舗で買い物をすることを好み、それより上の世代ではオンラインショッピングを好むという結果が出たそうです。

この記事のなかでは、Generation Z世代の半数以上は買い物をする際にSNSを調べて実際の意見を参考にしていることにも触れられています。

参考:National Merchants
https://www.nationalmerchants.com/generation-z-and-the-comeback-of-brick-and-mortar/

UX世代はオンラインと実店舗、両方のチャネルを「使い分ける」

UX世代はスマホを中心としたデジタルデバイスの扱いや情報収集能力に長けていますが、買い物習慣について言うと必ずしもオンラインショッピング一辺倒と言うわけではないということが見えてきました。

オンラインショッピングは注文してから届くまでに時間がかかり、イメージと違っていた場合、返品する手間やキャンセル料、返送料といった無駄なコストが生じます。これらの面倒な作業を省くためにSNSを最大限に活用し、信頼している情報発信源をもとにして慎重に購入するアイテムを選びますが、それでもイメージとの相違は起きるでしょう。

このギャップを避けるために、ネットで情報収集を行ったうえで実店舗に足を運び、商品を手にしてから購入するかどうかを決めるというUX世代も多いのではないかと考えられます。これがネット環境に慣れ親しんでいるUX世代が実店舗へ足を伸ばす理由ではないでしょうか。

UX世代をターゲットにする企業が行うべき施策は?

オンラインと実店舗の連携

以上のことから、企業が行うべき施策というのは「オンラインと実店舗の連携」が鍵となります。もし実店舗のみでオンラインでの発信をあまりしていないのであれば、ECサイトではなく簡単な店舗紹介ページでもよいので作ってみるとよいかもしれません。

UX世代の消費者をターゲットとしているのであれば、オンラインで情報収集した消費者が実店舗に足を運んだ際にすぐさま商品の購入に進めるよう次の施策を取ることが必要になります。

  • 在庫状況をすぐに確認できる
  • 在庫がある近隣の実店舗を検索できる
  • 在庫がない場合、その場で注文し後日自宅へ届けるようにできる
  • もしくは商品入荷日を知らせることができる

UX世代は共感を重視する

また、SNSの活用は言うまでもなく重要です。UX世代はSNSから情報収集を行うため、購買意欲を高めるためにも積極的にこれを活用する必要があります。

しかし、良い情報だけをピックアップして取り上げるのではなく、リアルな意見としてマイナスな意見も取り入れることも検討してみるといいかもしれません。企業側が商品の良い点だけを売り出したいのはやまやまですが、ほとんどの企業が商品やサービスの良い側面しか見せないため、消費者側はSNSからリアルな情報を取り入れたいと考えるのではないでしょうか。

これからはオンラインと実店舗の融合がますます重要視されるようになってきます。このふたつに分断があると、消費者はいとも簡単に興味を失ってしまうからです。事前に情報を得られなければ、別の候補を探すでしょう。

またUX世代は共感を重視し、事前の情報収集を好む傾向があるため、この世代をターゲットにするのであればSNSを有効に活用し、実店舗とオンライン両方でUX世代の顧客を囲い込む施策が効果的です。

※この記事はBusiness InsiderbloombergValuePenguinNational Merchantsの海外記事を元に本ブログが日本向けに編集したものです。

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