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ファミリーマート+ドン・キホーテ、コラボ店舗が切り拓く新しい店舗運営をレポート

2018年6月、ファミリーマートとドン・キホーテが共同実験を開始すると発表がありました。
共同実験店舗として、6月1日(金)に「ファミリーマート立川南通り店」(東京都立川市)、「ファミリーマート大鳥神社前店」(東京都目黒区)の2店舗を、次いで6月29日(金)に「ファミリーマート世田谷鎌田三丁目店」(東京都世田谷区)をリニューアルオープンしました。
ニュースリリースでは、リアル店舗ならではの「お買い物の楽しさ」を追求するため、品揃えや売場づくり・運営の手法などを検証していく、としています。

ドラッグストアが躍進し、コンビニの客数が低迷していると言われる昨今。今回の実証実験はコンビニ利用に新しい価値を生み出すことで、利用頻度のアップ、新規顧客の増加を狙った取り組みであると考えられます。
本記事ではオープンしている3店舗を訪れ、店舗の様子や違いなどをレポートしました。

参考:
http://www.family.co.jp/company/news_releases/2018/20180528_02.html

ドン・キホーテ度50%:それぞれのエリアを分けるファミリーマート大鳥神社前店

JR目黒駅から徒歩10分程、おしゃれな家具店が立ち並ぶ目黒通りに、ファミリーマート大鳥神社前店はありました。
地元住人や家具目当ての買い物客、ビジネスマンも利用する立地です。

外観は通常のファミリーマートと変わりありませんが、看板のFamily Martロゴの横に黒字で“Produced by ドン・キホーテ”と添えられています。

入り口を入ると、左手がドン・キホーテ仕様になっていました。段ボール製のボックスに入ったお菓子や飲み物が天井近くまで積み上げられており、黄色地に赤字の値段表示が並ぶ様はまさにドン・キホーテ。
右手にあるファミリーマート仕様のレジとのギャップが面白く感じます。

店内中ほどの飴やスナックが並ぶ棚も、通常のファミリーマートよりも高い位置まで商品が並んでいました。

店内奥の方にある冷蔵棚は通常のファミリーマート仕様でした。ファミリーマートが独自に展開する総菜ブランド「お母さん食堂」もあります。

ファミリーマート大鳥神社前店は手前がドン・キホーテエリア、奥がファミリーマートエリアと分かれていました。ファミリーマートとドン・キホーテの割合は半々といったところです。
最初に訪れた店舗ということもあり、お菓子、特に飴やグミの充実度に驚きました。(確かにドン・キホーテって飴がいっぱいあるイメージ!)

ドン・キホーテ度80%:ここはほんとにファミリーマート?ドン・キホーテに侵食される勢いのファミリーマート立川南通り店

ファミリーマート立川南通り店は立川駅南口から徒歩10分ほど、オフィスビルと住宅マンション等が混在するエリアにあります。
地元住人とビジネスマン、どちらも利用する立地です。
郊外ということで駐車場が広い店舗です。店舗の右側には屋根付きの休憩エリアもありました。

店頭にも商品が並んでいますが、訪れた日は雨が降っていたため一部の商品にはビニールがかぶせてありました。値札はドン・キホーテ仕様、入り口横に並んでいるのがサンダルというあたりにもドン・キホーテ仕様を感じます。

店内に入ってみての印象は「種々雑多」でした。
ハーフパンツやミニ扇風機、シャボン玉、靴下など、ジャンル分けされていない商品陳列が目に飛び込んできました。

おそらく、通常時は店頭に並んでいる商品を、雨天のため一部店内に入れていたことで、より雑多に感じられたのかもしれません。

ハーフパンツに隠れたところ(晴れた日なら一番に目につくところ)に、プリペイドカード、POSAカードが並んでいました。
Google Playカードと App Store & iTunesカード のスマホアプリ系カード、Amazonカードや楽天カードなどのネットネットショッピング系カード、Greeやプレイステーション、ニンテンドー、Amebaなどネットゲーム、家庭用ゲーム系のカードなど、種類が多く充実しています。

これらのプリペイドカードを豊富に取り揃えるのは、クレジットカードを持たない若い層の利用、来店を促進させるためのものと考えられます。
目黒のファミリーマート大鳥神社前店でも、入り口からすぐのところにプリペイドカードが配置されていました。

奥に進んでもドン・キホーテ仕様の商品棚が続きます。
ドン・キホーテではおなじみの筒形の什器は他店でも見られましたが、天井から商品を吊って陳列しているのは立川南通り店のみでした。

立川南通り店のみで見られた特徴的な「ドン・キホーテ仕様」がもう一つ、商品のポップです。
おすすめ商品に手書き風のイラスト付きポップがつけられていました。本場ドンキではすべて手書きだそうですが、ファミリーマートではパソコンでできるものとのこと。スタッフの人数が少ないコンビニでは、必要以上にスタッフの手を煩わせないというのも、店舗を運営する上で重要なポイントです。

周りが手書き風のおかげで「ファミマのイチオシ!」という印刷POPにすらドン・キホーテ感を感じました。

ファミリーマート立川南通り店は、かろうじて冷蔵棚とパン棚、レジ周りにファミリーマート風味が残りますが、割合としては8割がドン・キホーテでした。

ドン・キホーテ度65%:リニューアルオープンしたばかりのファミリーマート世田谷鎌田三丁目店

ドン・キホーテコラボ店舗としてリニューアルオープンしたばかりのファミリーマート世田谷鎌田三丁目店は、二子玉川駅から徒歩20分、バスで10分ほどのところにありました。
住宅街の中にあるため、利用するのはほとんどが地元住民の方だと思われます。

立川南通り店と同じように、店の外にも商品が並んでいました。トイレットペーパーやティッシュペーパーは、よく見るとドン・キホーテオリジナル商品です。

「コンビニは定価で買うもの」と今や誰もが常識として認識していますが、今回のファミリーマートとドン・キホーテのコラボ店舗はその常識を覆すものです。近隣のドラッグストアや激安スーパーに対抗するための施策でもあるでしょう。

入り口を入るとドンキ仕様のお菓子がうず高く積まれています。
この店舗も、ドン・キホーテエリアとファミリーマートエリアが分かれている印象ですが、ドン・キホーテエリアで感じる圧迫感は3店舗中1番でした。

商品が高く積まれ、蛍光灯の光が遮られ薄暗くなっていることと、通路が狭い(狭く感じられる?)ことが要因だと思います。あえてそうすることで「何かが見つかる」という宝探しのようなワクワク感を演出しているように感じました。

ひとつ目黒の店舗と違うのは、ファミリーマートエリアにもドン・キホーテ仕様が少し入り込んでいたことです。

リニューアルオープン記念に好きなお菓子を一つ持ち帰れるキャンペーンをやっていました(もらってくるの忘れた…!)。店員さんに「面白いお店ですね」と話しかけると、「ドン・キホーテとコラボした3店舗目なんですよ」とニコニコと答えてくれました。

前述2店舗のちょうど間くらい、65%のドン・キホーテ度でした。

まとめ

ドン・キホーテを訪れたときの「何があるんだろう」「こんな商品もあるのか!」というワクワク感も楽しみましたが、取材後に普通のファミリーマートに入りホッとしたのも事実です(あるべきところにあるって大事)。

ファミリーマートはこれまでも、ドラッグストアやJA全農、書店など他業種との一体型店舗を出店しています。新たな価値を提供する独自の出店形態として、コンビニエンスストアの利便性や強みと、他業態の持つ専門性や強みを一体化させた店舗開発に取り組んでいるとのこと。

これからもどのような業種とコラボしてどんな新しい価値を生み出すのか、今後のファミリーマートに期待し、注目していきます。

7月の実績は110%増(※2018年9月追記)

6月1日にオープンしたファミリーマート大鳥神社前店の7月の実績が公表されました。開店二か月で売上、客数、客単価が前年比で110%以上、深夜帯(18時~26時)での売上が140%を超えたとのことです。

取り扱い品目が増加した商品カテゴリ、日用品や加工食品などでは200%以上の売上となり、ドン・キホーテの名物ともいえる「焼き芋」が販売数量、売上で上位に入るなど、従来のファミリーマートで取り扱いがない商品にもニーズが集まっているといえます。

参考:
http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1809/12/news037.html

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