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ファミリーマート経済産業省店が取り組む、RFIDを活用したコンビニ実証実験とは

「無人レジが広まっているらしいけど、実際の状況はどうなんだろう…」

と思っている方。ファミリーマート経済産業省店では、2018年2月14日から2月23日のあいだ、RFIDを活用したコンビニ実証実験が行われました。とはいえ、実験の背景や実際に行ったこと、結果はわかりにくいですよね。

そこでこの記事では、

  • ファミリーマートで行われた実証実験の背景・内容
  • 無人レジやRFIDとは何か
  • 海外の無人レジに関する状況

の順に、コンビニをはじめとした無人レジの活用について紹介します。

無人レジというと現実離れしていると思うかもしれませんが、概要だけであればすぐにつかむことが可能です。

まずはこの記事で、ファミリーマートをはじめとした無人レジの状況について、大まかに理解しましょう!

経済産業省内のファミリーマートでRFIDの実証実験

まずは、ファミリーマート経済産業省店で行われた、RFIDの実証実験について

  • 実証実験の背景
  • 実証実験の内容

紹介します。

実証実験の背景

経済産業省では2017年に「コンビニ電子タグ1000億枚宣言」を策定しました。これはファミリーマートをはじめとしたコンビニ各社の商品全て(推定で1年あたり1000億個)に電子タグをつける取り組みで、2025年までに達成することを見込んでいます。

その大きな理由は

  • 少子化による人材不足
  • 人件費の上昇
  • 食品のロス増加

の3つです。これらの問題を解決する手段として、RFIDタグを活用した商品管理が注目されました。

また、UCC上島珈琲、江崎グリコ、カルビー、東洋水産、プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン、山崎製パン、ライオンがコンビニに商品を提供する食品・日用雑貨のメーカーとして参加。他にも、大日本印刷や、物流、卸売事業者も協力しました。

コンビニにおいて効率化をはかるのはもちろんのこと、製造から販売までのプロセス全てを効率アップすることが目的です。

実証実験の内容

2018年2月14日より、経済産業省の中にある「ファミリーマート経済産業省店」にて、RFIDタグと呼ばれるICタグを使った実証実験がされました。

具体的には、店内にある約3500品目の商品のうち、サンドイッチなどの55品目に対してRFIDタグを貼り付けます。RFIDタグは出荷時に読み取りを行い、店舗へ配送。届いた商品は棚に並べられ、RFIDタグに対応しているセルフレジで会計をします。

これにより、レジ業務のコストを減らすとともに、仕入から販売、在庫管理までをスムーズかつスピーディに共有することが可能となりました。この実証実験は、ファミリーマート経済産業省店、ローソン丸の内パークビル店、ミニストップ神田錦町3丁目店の3店で2月23日まで行われました。

実験結果は5月をめどにまとめられる予定

なお、経済産業省は実験の結果を、2018年5月を目処に報告書としてまとめると発表しています。つまり、2018年4月現在、結果は未発表の状態です。

ひとまずわかるのは、RFIDタグを使った会計はかなりの時短になるということ。というのも、RFIDタグであればバーコードのように1つずつスキャンすることはありません。専用のリーダーでまとめてスキャンでき、価格や賞味期限、さらには製造した場所や日時などの情報も入れることが可能です。同時に、在庫管理も今までより楽になります。

しかしながらRFIDタグそのものの値段が高く、現状だと1枚10円ほど。これを1年に1000億枚も使うとなると、かなりの予算が必要です。単価の高い商品なら良いかもしれませんが、コンビニには駄菓子など数十円の商品もあります。

そのため、ICタグを開発している大日本印刷では2020年までに値段を「5円」に下げる目標です。そして経済産業省は2025年までに「1円」を目指すとしています。

ここまで、RFIDに関する知識はある前提で話を進めてきましたが、ここからは「RFIDって聞いたことはあるけど、なんとなくしか知らない…」という方に向けて、RFIDについて概要をお伝えします。

RFIDとは

RFIDとは”Radio Frequency Identifier”の略で、電波を使ってICタグの情報を読み取る方法です。たとえば、

  • 高速道路のETC
  • 交通系ICカードのSuica、PASUMO

など、身のまわりでもRFIDは使われています。このRFIDタグの中に商品情報を入れて管理しようとしているのが、ファミリーマート経済産業省店で行われた試みです。

ちなみに、いまコンビニで商品の管理に使われているのはJANコードで、バーコードと呼ばれています。JANコードとRFIDの違いは、

  • JANコード:コストはかかりにくいが、1つずつしか読み取ることができない
  • RFID:現状コストはかかるが、複数のものを一度に読み取ることができる

です。より詳しい違いについては「JANコードとは?バーコードの種類とQRコード、RFIDとの違い」をご一読ください!

RFIDタグの実例をもっと知りたいかたは「RFIDとは?RFID活用事例と最新無人店舗化RFID動向」も参考にしてみてくださいね。

そして、RFIDタグでの商品管理が実現すると、最終的には無人レジを運用することが可能です。これにより人件費や人手不足を解消できます。

以下では、これから広まっていく無人レジについて解説します。

無人レジとは

無人レジとは、商品をスキャンする従業員が必要ないレジのことです。商品をバーコードではなくICタグで管理することで、お客様は商品をカゴや袋に入れたまま、まとめて一度に会計を済ませることができます。

お客様にとって会計の時間が減るメリットはもちろんのこと、店舗にとってはレジにかかる人件費が減るメリットもあるのです。今までよりもスムーズな買い物が実現します。

無人レジについて詳しくは「「無人レジ」で店舗の効率は上がる?仕組み・メリットを解説します」をご覧ください。

日本ではまだICタグの導入にコストがかかることや会計以外のスタッフは必要なことから、完全に無人の店舗は難しいのが現状です。しかしながら、海外では一足先に無人店舗を実現している店舗もあります。

次は、海外の無人レジに関する状況を紹介します。

海外の無人レジに関する状況

ここからは海外の無人レジに関する状況を

  • アメリカ:無人店舗「Amazon Go」が話題
  • 中国:無人店舗「Bingo box」に注目が集まる

の順に紹介します。

アメリカ:無人店舗「Amazon Go」が話題

EC大手Amazonが運営する無人店舗「Amazon Go」が2018年1月にシアトルでオープン。さっそく話題です。

Amazon Goではレジがなく、店舗スタッフもいません。アプリを使って入店したあとは、棚の商品を取って店を出るだけで会計までを完了してしまいます。返品は一度とった商品を棚に戻すだけです。

財布をもっていなくても、Amazonのアカウントにログインしたスマートフォンをもっていれば買い物ができるため、Amazon Goではキャッシュレスな買い物体験が実現します。

中国:無人店舗「Bingo box」に注目が集まる

中国で運営されている無人店舗「Bingo box」も注目を集めています。中国版LINEと呼ばれるWeChatアプリのIDで入店し、決済はWeChatアカウントもしくはアリペイを活用するため、セキュリティ性の高さがメリットです。

というのも、中国ではWeChatやアリペイのアカウントに対して信用度が点数づけされており、個人の信用度にも大きく関わっています。そのため、無人店舗でも万引きなどの犯罪が起こりにくいのです。

Bingo boxにおける独特の運営方法は、アプリ上での信頼が現実の信頼につながっている中国ならではです。

「無人の便利さ」と「有人の温かみ」を選ぶ未来が来ている

ここまで、ファミリーマートのRFID実証実験を中心に、海外の事例もお伝えしながら無人店舗の活用について紹介しました。

無人店舗はまだ一部の店舗で実験されている段階ですが、一般の人でも使うことができるようになるのはそう遠くありません。無人店舗のシステムが広がったときに、店舗は「無人の便利さ」と「有人の温かみ」を選ぶ必要が出てくるはずです。

まずは、無人店舗になったとして自店の強みはどこにあるのか、有人で運営するとしたらどのような強みを押し出すのか、考えるところからはじめてみてください。

コンビニのPOSシステムについて、最新情報を「【2018年最新版】コンビニにおけるPOSシステムの現状」にまとめていますので、気になるかたはチェックしてみてください。

この記事を書いた人
佐々木ゴウ

大手Sierや、ECコンサルティング会社での経験を活かし、ファッションや食品などの各種商品ジャンルから、バックオフィス、ITインフラ系まで幅広く執筆が可能。webライティングの講師や、メディアコンサルティング、採用系メディアの編集長なども請け負っている。趣味は盆栽。

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