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セルフレジのみの食品スーパーが誕生!コンフォートマーケット体験レポート

2019年8月、セブン&アイグループの新業態としてオープンした「コンフォートマーケット」。
規模はミニスーパーながら、「べんりで、ゆたか」をコンセプトに、新しい形のフードショップを目指す、としています。

コンフォートマーケットが採用したテクノロジーとして、オールセルフレジ、スマホアプリを活用したピックアップロッカーがあります。

今回はコンフォートマーケットのストアテクノロジーの体験レポートと、セルフレジの現状についてご紹介します。

【目次】

コンフォートマーケットのセルフレジでお買い物

コンフォートマーケットの一号店は東京都品川区中延にオープンしました。
東急大井町線、都営浅草線という鉄道路線、第二京浜という幹線道路がありますが、基本的に住宅街という立地です。
周辺には電鉄系のスーパー、商店街、ミニスーパー、コンビニなどがあります。

スタイリッシュな外観の店舗は、既存スーパーのイメージと違って高級感があります。店頭にのぼりやポスターといった販促物は見当たりません。

店舗入口は二ヶ所で、正面から入るとエキナカのフードショップのようなデリカコーナーが目に入ります。

その手前ではミールキットの実演販売を行っており、コンフォートマーケットの「味」を最初に知ることになりました。玉ねぎやピーマン、ニンジンなどのカット野菜と薄切り肉がセットになったミールキットは2人前で、使いやすい分量です。

また、店内はシナモンのいい香りがしており、香りに誘われて奥のベーカリーコーナーに自然に足が向いてしまいました。

1階は店内調理の総菜やパン、手作りスイーツ。業者納入の弁当、ドリンク、ワイン、日配品が陳列されています。2階は生鮮食品、冷凍食品、レトルトや調味料、酒類、日用品の売場です。

生鮮品の近くには、その食材を使ったおススメメニューがPOPで表示されていましたが、QRコードでアプリやレシピサイトの閲覧ができると、より利便性も高まり、さらについで買いに誘導できそうです。

精算を行うセルフレジは1階のみで、チャージ機やATMも1階に設置されていました。

お昼ご飯や夕飯のおかずを買い込んだスタッフはそれぞれセルフレジへ向かいます。

セルフレジは全部で8台あり、クレジットカード・電子マネー専用が2台、現金も使えるセルフレジが6台となっています。完全キャッシュレス化ではないため、現金も利用できる安心感を与えるのではないでしょうか。

交通系ICカードやnanacoカードなどにチャージ金額がない場合は、チャージ機とセブン銀行のATMでチャージができます。
※「お釣りは出ませんのでご注意ください」とレジコーナーのスタッフの方から指摘がありました。

レジコーナーには2~3人のスタッフが控えていて、使い方が分からなくてもすぐに聞くことができる状況でした。
店舗スタッフの方の採用ページを見たところ、業務内容は「接客・品出し」で「セルフレジのため、レジ打ちはほぼありません」と明記されていました。

引用:https://comfortmarket.jp/recruit/

セルフレジの操作では、最初に「レジ袋の要・不要⇒必要だったらレジ袋のバーコードをスキャンして」という表示が出ました。
他店のセルフレジでは、「マイバッグがあるか・ないか」といった選択ボタンのことが多いため、最初に「親切な設計だな」と感じました。

セルフレジはストレスなく利用でき、スキャンミスなどのトラブルも特にありません。

アプリ会員になるとポイントが付与され、クーポンに交換できます。

決済の時に、決済端末にカードやスマホをタッチします。

決済されると端末から音が鳴るのですが、決済が通っているのか少し分かりにくかったのが気になりました。

レシートを受け取って、お買い物完了です。
購入した食材は昼食や夕食として美味しくいただきました。

セルフレジ活用の現状

コンフォートマーケットは有人レジをあえて置かず、オールセルフレジを採用しました。

セルフレジは2003年頃に日本で実証実験がスタートしてから15年以上が経過、食品スーパーやコンビニなどで普及が進み、日々の生活に徐々に馴染んできました。

スーパーマーケット協会が発表している資料によると、スーパーマーケットでの設置率は15%。「51店舗以上の企業で設置率が半数に達している」とあり、大規模店舗ほど設置が進んでいることが分かります。

引用:一般社団法人全国スーパーマーケット協会発表資料「平成30年調査」
http://www.super.or.jp/wp-content/uploads/2018/08/H30nenji-tokei.pdf

ニューデイズ:セルフレジのみの無人店舗がオープン

JR東日本リテールネットが運営する「ニューデイズ」では、2019年7月にセルフレジのみのキャッシュレス無人店舗をJR武蔵境駅でオープンしました。ニューデイズは2009年からセルフレジを導入、有人レジとセルフレジを併用して、店舗運営の効率化を図ってきた経緯があります。

コンフォートマーケットと同様に、店舗スタッフは品出し・陳列と清掃などの業務を担当し、レジ打ちはありません。
エキナカの店舗はスペースも限られており、酒類・タバコなどの年齢確認商品は扱わず、より効率的な店舗運営を目指しています。

参考:https://corp.j-retail.jp/lib/pdf/press_release/9-61-817/190723n_ndmusashisakai_open.pdf

ファミリーマート:2019年度中に5000台導入

ファミリーマートでは2019年度中に5000台のセルフレジを導入すると発表しています。2015年からセルフレジを導入し、2019年3月現在では全国で1000台設置が完了しているそうです。

弊社の入居するオフィスビルにもファミリマートがあり、1台だったセルフレジが2台になるなど、拡充施策が進んでいる様子が分かります。朝や昼時の行列が完全に解消することはないのですが、行列の緩和にはなっているのではないでしょうか。

この例のように、小売業、特に食品小売に関してはよりセルフレジの普及が進むと予測されます。

ユーザーのセルフレジ利用状況は

では、セルフレジを実際に使うユーザーの意識を見てみましょう。

2019年6月にジャストシステムが発表した「Eコマース&アプリコマース月次定点調査(2019年5月度)」によると、セルフレジを利用したことのある人は全体の58.1%で、「これから普及していくと思う」と考える人は47.6%となりました。

日常的に食品スーパーやコンビニなどで利用するようになり、アパレル店やレンタルショップなど多業種でセルフレジが使われるようになってきているため、セルフレジだからといって利用を避ける割合は低くなってきていると思います。

「利用したことがない」というユーザーの理由としては、「操作方法が分からない」「使い方を覚えるのが面倒くさい」「セルフレジの前でまごまごしたくない」といった「使い方」に関する理由がほとんどでした。
一度使って覚えてしまえば、こうしたユーザーも減っていくでしょう。

出典:https://marketing-rc.com/report/report-ecmonth-20190619.html

コンフォートマーケットのもう一つの使い方:FOODロッカーサービス

コンフォートマーケットの入口付近に、白い大きなロッカーが設置されています。これがコンフォートマーケットのもう一つの特徴「FOODロッカーサービス」。スマホアプリからレシピを選び、アプリ上で決済すると店舗スタッフが店内から商品をピックアップしてロッカーに入れておいてくれるのです。

ユーザーはロッカーから商品を受け取って帰るだけです。※受取は注文当日のみ。

アプリでのレシピの選び方も一工夫あり、従来通りの料理ジャンルや食材軸だけでなく、タグや「おつまみ」「子供が喜ぶメニュー」などの選択肢によって、定番メニュー以外のレシピを提案してもらえるようになっています。

レシピに使われている食材は、「2人前/4人前」で自動計算ができるようになっていて、こちらも使い勝手をよく考えられているUIになっていました。

作りたい料理のレシピを選んで「材料リストに入れる」ボタンを押すと、材料を一覧で見ることができます。ECカートに入れる前に数量を増減するのですが、取材スタッフが「イイ!」と思ったのがメイン食材には既に規定の個数が入っていて、調味料は初期表示が「0」のところ。調味料は各家庭に既にある可能性が高いため、一律で個数を入れておかない心配りがニクイなと思いました。

また、アプリ上で「在庫のあり/なし」が表示されているのもいいですね。
アプリで在庫を確認して店舗に行ったり、不足している食材は別の店舗で買ったりもできるでしょう。

https://comfortmarket.jp/app/

これからもっと利便性を追及してほしいコンフォートマーケット

セルフレジがある店舗は珍しくなくなりましたが、有人レジが一切ない店舗はまだまだ少ない状態です。セブン&アイの新業態ということで注目も集まっているなか、今後どのような発展をみせるのか、コンフォートマーケットの進化が楽しみです。

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