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24時間営業は日本から姿を消すのか~コンビニ業界の選択肢~(※2019年3月追記)

私たちにとってはもはや当たり前の24時間営業。コンビニエンスストアやファミレス、ファーストフード店が一晩中明かりを照らしながら営業している姿は、日本各地で目にすることができます。
一方で、こうした店舗の運営方法は非効率かつ働き手にも大きな負担を与えるとして、深夜まで営業を続けることはあってもわざわざ24時間店を開けておく必要がないのでは?という意見も大きくなりつつあります。

少し前に「ワンオペ」というキーワードが話題になりましたが、少ないコストで売上を出すためには人の手ではどうしようもなくなってきていることもその背景と考えることができるでしょう。

加えて24時間営業に慣れた日本人が、果たしてそのライフスタイルの変化に対応できるのかという話もあります。

今回はそんな日本における24時間営業見直しに関する動きや、今後24時間営業というスタイルはどのように変化していくのかについてご紹介したいと思います。

【目次】

コンビニやファミレスでの24時間営業見直しへの動き

2017年の秋、大手コンビニエンスストアのファミリーマートは実験的に深夜営業の停止、つまり24時間営業の見直しに着手していることを発表しました。ただし全店舗での深夜営業を停止してしまうのではなく、一部の店舗のみで実施することにより、維持コストや売上など、様々なデータを集めながら経営への影響を測っていく狙いがあるということで、業界を問わず多くの関心を集めています。

実験的な取り組みである見直し

ここにきて24時間営業の見直しに踏み切った理由としては、様々な要素が組み合わさったことが考えられます。一つは働き手の減少です。

少子高齢化の最も大きな余波としてあげられる人手不足ですが、深夜帯は時給こそ比較的良いものの、やはり負担が大きいぶんなかなか人が集まりにくいこともあって、その時間に働いてくれる人を探すためには相当時給を上げなければいけないタイミングに差し掛かっているのでしょう。

深夜帯の働き手がいなくなったということは、その時間にコンビニやファミレスを利用する人も少なくなってきたとも考えられます。

たとえ日中に比べて少ないとはいえ、少しでも利用者を確保するために営業していたのにもかかわらず、そもそも利用する人間がいなければ高いコストをかけて営業しておくメリットもありません。人手不足の影響で深夜に活動する人の母数が減少していることも理由として大きいでしょう。
そもそも長い間の景気低迷が続いたせいで、バブル期のように夜中に遊びに出かける人が少なくなったから、という意見もあるようです。

なぜ今なのか

逆にこれまで深夜営業の見直しに踏み切れなかった原因として挙げられるのは、フライチャイズ加盟店と本部の関係も大きかったという話もあります。
とにかく売上さえ出せば本部は黒字になるものの、24時間営業廃止によって商品の売れる数が減ってしまうと、本部の収益は落ち込んでしまうという仕組みが構築されていたから、という記事も出ています。

参考:http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/16/102700177/102700002/?P=2

こういったしがらみを抱えながらどうにかやってきたが、これ以上は何か手を打たなければ後戻りできなくなってしまう。今回の24時間営業見直しはこういった背景を理解しておくと、どれだけ大きな決断であったのかが理解できるようになるでしょう。

コンビニ大手各社の取り組み(※2019年3月4日追記)

2019年2月、セブン-イレブンのFC加盟店の一つが人手不足を理由として深夜営業の見直しを本部に求め、話題となりました。セブン-イレブン・ジャパンでは、2019年3月中旬から東京、愛知、福岡など全国各地の直営店10店舗で営業時間を「午前7時~午後11時」に変更する実証実験を行うと発表しています。

これまでセブン-イレブンでは、出店場所が駅構内やオフィスビルなどでは時短営業を行うこともありましたが、原則的に直営店、FC店は24時間営業を行ってきました。
商品の製造システムや物流システムなど、サプライチェーン全体が24時間体制で構築されているため、24時間営業の経営方針は変わらないということです。

また、ローソンではFC加盟店の要望には個別に対応しているとのことで、全国約500店で時短営業を行っています。

参考:https://www.ryutsuu.biz/store/l030153.html

24時間営業の見直しが及ぼす影響

コンビニやファミレスでは当たり前だった24時間営業が仮に停止するとなると、私たちの生活にはどのような影響を及ぼすようになるのでしょうか。

もし24時間営業がなくなったら

深夜帯の働き手、あるいは働く場所がなくなるということは、その時間の活動はある程度制限されることはまず一つあります。
例え深夜に突然電池やバッテリーが切れたとしても、次の日の開店時間まで待たなければなりません。夜勤の人が夜中に食事をとるにも事前に準備しておかなければ、空腹のまま朝を迎えることもあり得ます。

夜中の活動が主体であるという人は、少なくともサービスを利用する機会が著しく減ってしまうことになりますから、サービス提供者は費用対効果は置いておくとしても、丸ごと売上のチャンスを潰してしまうことになるのは間違いありません。

ライフスタイルの変化が及ぼす影響

一方で、24時間営業のないライフスタイルが定着すれば、夜間の飲食サービスなどは今ほど必要にならなくなるのでは、という考え方もあります。

夜の活動に制限がかかれば多くの人は深夜の活動を控え、なるべく早い時間にやるべきことを終える習慣となり、今以上に夜は静かになって深夜の売り上げは重要度が低くなる、という流れです。

もちろんインフラ工事など、人気の少ない深夜にしか業務を遂行できない業種もありますが、それでも24時間至る所で店を開けておく必要があるかどうかは難しいところです。

あるいは活動時間の変化を余儀なくされたことで、ただでさえ人の密度の高い都心では日中の人口密度がこれまで以上に高まることも懸念されます。深夜の活動が可能になるということは、過剰な人口を時間によって分散させることに大きな役割を果たしていることも忘れてはなりません。
24時間営業の見直しは、これまでに培われてきた日本のライフスタイルを大きく変容させる可能性があることは注目しておくべきポイントです。

24時間営業はこれからも残り続けるのか

それでは費用対効果や人員の負担を考えて、活発に議論されている24時間営業の見直しはどのようになっていくのでしょうか。
濃厚なのは次世代テクノロジーを応用した24時間営業の復活、あるいは継続という未来です。つまり24時間営業は一時的には停滞するかもしれませんが、たとえ停止したとしてもいずれ復活するという流れです。

見直しがあるから24時間営業がなくなるとは限らない

アメリカや中国ではAmazon GOのように、実験的とはいえすでに無人コンビニが実用レベルにまで達しようとしていますが、こういった人の手が要らないサービスが今よりも安価になれば、間違いなくコンビニやレストランは無人での24時間営業へとスイッチしていくでしょう。

人員コストの問題があるのなら、人よりも安いロボットやセルフサービスシステム、自販機サービスを発展させていくのみですから、遅かれ早かれ24時間営業を売りにしている分野ではこういった技術が深夜帯の営業にいち早く導入されていくはずです。

人の手がまったくいならなくなるためにはもう少し時間がかかるかもしれませんが、それでも今ほど人間のコストはかけずに営業を継続させることができるようになるでしょう。

24時間営業見直しの意義

前述の通り、単純に24時間営業をやめてしまうだけでは売上のチャンスをみすみす逃してしまうだけになってしまい、結果的には企業の衰退を招いてしまうことにもなりかねません。
一方で意味のない深夜営業を続けている店舗が存在していることも事実ですし、深夜営業を続けるにしても何らかの解決方法の導入は免れません。

ファミリーマートやセブン-イレブンにおける24時間営業の見直しは、深夜営業を完全にストップさせるというよりもむしろ効率よく深夜営業を行うための実験であるとも考えられます。これまでニーズがあったからこそ24時間営業を続けて来たのですから、営業をいきなりやめてしまったところでそのニーズが消滅するわけではありません。

効率の良い24時間営業を続けていくためには何を捨て、何を新たに取り入れるべきかを調べようとしている動きであると考えるのが現実的と言えるでしょう。

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